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この自由な世界で      


2007年 イギリス・イタリア・ドイツ・スペイン (IT'S A FREE WORLD...)


<監督>ケン・ローチ
<キャスト> カーストン・ウェアリング, ジュリエット・エリス

<ストーリー>
職業紹介所で働くシングルマザーのアンジー(カーストン・ウェアリング)は、ある日、突然解雇されてしまう。借金を抱えている彼女は、なんとしても仕事をしなければならず、ルームメイトのローズ(ジュリエット・エリス)と共に、経験のある職業紹介の仕事を、自分自身で始めるのだが・・・。 

<感想>
優秀な職業紹介所職員であったのに、簡単に解雇されてしまったアンジー。
そのやり口に、怒りをぶつける彼女が、起死回生のために始めた、職業斡旋ビジネス。
彼女の志は高く、向上心に燃え、その上、優しい気持ちも、人一倍持っていたのに・・・。

ひとつの挫折でつまずいた彼女に、世間の風は冷たく、また、彼女に騙されたと思う人たちの憎しみを一身に浴び、追い詰められ、変わってゆく彼女・・・。

”自由”とは、明るく、開放的なだけではなく、責任と、重さを伴うので、
束縛されているときよりも、かえって生きるのは、難しいのかもしれません。

頑張り屋で、行動力のあるアンジーは、私には、あこがれてしまう女性でした。
絶対私なんかじゃ、彼女みたいにテキパキ出来ないわ。などとと思っていたら、
追い詰められた彼女がやったことは、結局、前の雇い主と、変わらないどころか、それ以上に悪質でした。
彼女の苦しみや、焦りは分かりましたが、それは、とても悲しく、容認しがたい変化です。

監督は、社会派、ケン・ローチ。
重い映画でしたが、見応えありました。(2011,06,19)



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