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ジェシー・ジェームズの暗殺      


2007年 アメリカ 伝記・犯罪・歴史・ウェスタン   

<監督>アンドリュー・ドミニク
<キャスト>ブラッド・ピット , ケイシー・アフレック , サム・シェパード , メアリー=ルイーズ・パーカー , ズーイー・デシャネル , サム・ロックウェル , アリソン・エリオット , マイケル・パークス , ジェレミー・レナー , ギャレット・ディラハント

<ストーリー>
南北戦争後、仲間を率いて、各地で強盗を繰り返していたジェシー・ジェームズ(ブラッド・ピット)は、民衆からは、英雄視され、そして、そのクビには、大金の賞金が掛けられていた。そんなある時、ジェシーは、ひとりの若者、ロバート・フォード(ケイシー・アフレック)を仲間に引き入れるが・・・。

<感想>
コリン・ファレル主演の「アメリカン・アウトロー」も、ジェシー・ジェームズを描いた映画でしたが、あちらは、あっけらかんとしたヒーローものでした。
でも、この「ジェシー・ジェームズの暗殺」は、謎に包まれたジェシー・ジェームズの晩年・・・といっても35才ですが・・・を、リアルに描いています。

かっこよくて庶民に愛されたヒーローとしてのジェシーではなく、彼の首に掛かった高額の賞金のために、疑心暗鬼に陥り、心の安まることのない、ひとりの孤独な男として描かれています。
冷酷で、繊細。ピリピリと張り詰めた緊張感が、彼の周りには、漂っていました。

一方、彼を尊敬し、憧れ、そして、愛した、ひとりの若者、ロバート・フォード。19才の彼が、ジェシーを讃える気持ちもよく分かります。やはりジェシーは、当時のスターだったのでしょうから。

ただ彼は、心変わりするのです。 小心者の彼は、恐怖によって、愛する者を平気で売り渡してしまうドライさも同時に持っていたのでした。
その後の彼の行動も、驚きでした。ジェシーとの顛末を、劇にして、しかも自らが演じるとは、どういう神経をしているのだか。彼は、ただの目立ちたがり屋だったのでしょうか??。

映画は、淡々と且つ、ゆったりと進んでゆきます。160分もある大作ですが、全体に間を入れすぎ。ひたすらゆっくりではなく、もっと緩急を付けてくれないと、さすがに退屈します(^^;。
また、主要人物以外のキャラクターが薄いので、誰が誰で、どうしたのかが、分からず混乱しました。

主演のブラッド・ピットは、人間的な弱さを持ったジェシーを繊細に演じています。
ロバートを演じたのは、ケイシー・アフレック。私は彼のしゃべり方が嫌いで、彼の出演作は、あまり見たくないのですが、この映画の彼は、良かったと思います。ジェシーに憧れる青年から、彼の暗殺まで、彼の心の軌跡がよく分かり、暗殺前後の彼の演技からは、目が離せませんでした。(2009,03,29)



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