ジュディ 虹の彼方に　　　　　　 ２０１９年　アメリカ　（JUDY） 伝記・ロマンス　　　　 ＜監督＞ルパート・グールド ＜キャスト＞レネー・ゼルウィガー, ジェシー・バックリー , ルーファス・シーウェル, マイケル・ガンボン ＜ストーリー＞ ミュージカル映画「オズの魔法使」で、一躍大スターとなったジュディ・ガーランド（レネー・ゼルウィガー）は、３０年後、仕事も住む場所もなく、苦しい生活を送っていた。そんな彼女にロンドンでの仕事の話が舞い込む・・・。 ＜感想＞ 「オズの魔法使い」のドロシー役として有名なジュディ・ガーランドの最晩年を描いた作品です。 私は実は、「オズの魔法使い」も見たことが無ければ、ジュディ・ガーランドのことも、全くといっていいほど知りませんでした。 ですので、子役時代から最盛期の彼女のことが、この映画ではあまり描かれていなかったのでちょっと残念だったし、どうしてこんな晩年を迎えることになったのかが、イマイチ分からなかったので、映画を見たあとで、ジュディのことを調べてみたりしました。 かつて大女優だった彼女が、何故ホテルから追い出されるまでの貧困に喘いでいたのか。 それは、彼女の仕事に対する態度を見ることで、察することが出来ました。 わがまま放題で真面目に仕事をしない彼女、そんなことでは、彼女に仕事を与える人もいなくなるのは当然でしょう。 でも、そんな彼女にしたのは、彼女を育てた映画会社であり、彼女の周りの人間だったわけで、彼女自身も被害者でもあったのかもしれません。 何しろデビューしたのが７才で、その後ずっと大人の世界で、大人の言うままに仕事を続けてきたのですから。 享年４７才。 素晴らしい歌唱力がありながら、それを生涯にわたって生かし切ることが出来なかった彼女、ただただもったいないです。 主演のレネー・ゼルウィガーは、この作品で、アカデミー主演女優賞を獲得しました。 ジュディの投げやりな仕事ぶりから一転、ステージでの見事な歌唱ぶりなど、見応えたっぷりに演じています。(2021,05,16)