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| サガン -悲しみよ こんにちは-     |  | 
 2008年 フランス(SAGAN)
 伝記
  
 <監督>ディアーヌ・キュリス
 <キャスト>シルヴィー・テステュー ,   ピエール・パルマード ,   ジャンヌ・バリバール
 
 <ストーリー>
 デビュー作の「悲しみよ こんにちは」が、世界的なベストセラーとなり、18歳で時代の寵児となったフランソワーズ・サガン(シルヴィー・テステュー)。その後も、小説を発表するが、彼女の私生活にも注目が集まった。セレブなパーティーや、ギャンブル、そして、スポーツカーでの事故。その後、編集者と、結婚するのだが・・・。
 
 <感想>
 世界的に有名な作家、フランソワーズ・サガンの伝記ドラマです。
 
 華々しい文壇デビュー、満ちあふれた才能。
 デビューから半世紀以上経っても、その名前は、多くの人に知られています。
 そんな華々しい彼女の伝記なのですが、映画を観ていると、逆に、痛々しい感じがしてしまいました。
 
 18歳で、「悲しみよ、こんにちは」という、世界的大ベストセラーを書いたことによって、
 一躍有名人になり、お金を手に入れ、そして取り巻きに囲まれる生活・・・、
 一見、とても、贅沢で、華やかで、幸せな生活のように見えるのですが、
 実は、彼女は、いつも、いい作品を書かなければならないという、プレッシャーに押しつぶされそうになっていたのかもしれません。
 
 それから逃げるかのように、彼女は、次々と人を驚かせるようなことをします。
 多額の金を掛けるギャンブル、スポーツカーでの事故、麻薬にもおぼれ、最後は、金銭的にも、破綻して、身内とも断絶・・・。
 
 才能があるということは、凡人にとっては、うらやましいことなのですが、本人にとっては、苦しいことなのかもしれませんね〜
 
 まだ若くて、前途有望な作家の彼女は、パーティーで、はしゃいでいても、どこか冷めているような、そんな感じがしました。
 年老いてからの彼女は、更に痛々しく、寂しげで、悲しく見えました。
 若い時に、多くの取り巻きに囲まれていただけに、その対照的な姿が、印象的でした。
 決して、辛いことばかりの人生ではなかったはずなのに・・・。
 
 そんな、薄幸なイメージさえするサガンを演じたのは、「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」にも出ていたシルヴィー・テステュー。
 どことなく寂しげな顔立ちが、なおさら、悲劇的な雰囲気を印象づけます。
(2010,05,22)
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