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チェイサー      


2008年 韓国 犯罪・スリラー   

<監督>ナ・ホンジン
<キャスト>キム・ユンソク , ハ・ジョンウ , キム・ユジョン , パク・ヒョジュ , ソ・ヨンヒ

<ストーリー>
元刑事のジュンホ(キム・ユンソク)が経営しているデリヘル店で、女たちが、相次いで失踪していた。そして、さらに、子持ちのミジン(ソ・ヨンヒ)が失踪してしまう。ジュンホは、ミジンを呼び出した客(ハ・ジョンウ)を突き止め追跡していたところ、偶然、男と遭遇して、格闘となる。その後、二人とも警察に連行され、男は、警官に大量殺人を匂わせるのだが・・・。

<感想>
2003年9月から2004年7月の間に31人を殺害したという、韓国で実際にあった連続猟奇殺人事件を題材とした映画です。
暗くて、じめついていて、凶暴性を感じるこの映画。韓国や日本(・・・もしかするとアジア)特有の匂いや雰囲気を感じました。

元刑事のジュンホが、たまたま犯人のヨンミンと遭遇して、そこから、彼がチェイサー(追跡者)となるわけですが、韓国って、なんて、坂道が多いのでしょう!(^^)。細い坂道を、登り下りしながら、走る走る!(^^)。パワフルですね〜(^^)。
しかし、”元”警官である彼には、自(おの)ずと、限界があり、彼を追跡している内に、自分までもが、警察に捕まってしまったりして、思うように動けない。もしかすると、まだ生きているかも知れない失踪したミジンは、いったいどこにいるのか・・・?じりじりとした焦燥感が、こちらにも伝わってきました。

警察も、動かないわけではないのです。でも、証拠がない。そして、どうでもいいような市長の警備もしなければならず、実際に助けを求めている被害者には手が届かない・・・。その対比が悲しく、そして滑稽でもありました。

それにしても韓国警察・・・(^^;。同じく実際にあった殺人事件を題材とした映画「殺人の追憶」の頃の韓国の警察も、ある意味凄かったですが、あの頃の警察と、うわべは変わったけれど、本質は、あまり変わってないなぁと、変な関心をしてしまいました(^^)。

監督は、この映画がデビュー作のナ・ホンジン。韓国の映画賞を総なめしたとか。でも、それもうなずける力作です。張り詰めた緊張感が、125分間、途切れることがありませんでした。

ハリウッドリメイクも決定しています。なんと、レオ(レオナルド・ディカプリオ)が、その権利を取得したとか。確かに、アメリカでも、大量殺人事件があったりするので、アメリカでの映画化もありかなぁとは思いますが、この、じめついた感じは、やはり描ききれないのでは・・・と、不安がよぎります。全く別物の映画になっちゃいそう・・・(^^;。レオが出演するとは限りませんが、演じるとしたら、やっぱり、チェイサーであるジュンホの方かなぁ。犯人役だったら怖すぎるーーー(TT)。(2009,05,11)






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