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ふたたび swing me again      


2010年 日本
音楽   

<監督>塩屋俊
<キャスト>鈴木亮平 , MINJI , 陣内孝則 , 財津一郎

<ストーリー>
大学生の貴島大翔(鈴木亮平)は、ある日、亡くなったと言われていた祖父・健三郎(財津一郎)が家に戻ってくると言われて驚く。健三郎は、若い頃、ハンセン病に罹り、長い間、療養施設に隔離されていたのだった。家にやってきた健三郎は、50年前に別れたままの、バンド仲間を探し始める・・・。

<感想>
ジャズの軽快な音楽に乗せて、ある老人の悲しく辛い過去が、ひもとかれてゆきます。

ハンセン病によって、療養所に隔離された50年間。
夢も希望もあった、若かりし頃の健三郎が、奈落の底に落とされた瞬間。
その時、そして、その後、彼の仲間や恋人は、いったいどういう人生を歩んだのか・・・。

前半は、その謎解きのような話から始まります。

孫に当たる大学生の大翔とともに、意外にも、珍道中を繰り広げて、笑わせてくれるところも多かったです。

でも、だんだん、彼のたどった人生が明らかになってくると、涙が・・・。

主人公の健三郎は、財津一郎さんが演じています。
さすがに芸達者で、よぼよぼしているかと思えば、案外元気でしっかりしていて、そんなところで、笑いをとりつつ、要所要所では、涙を誘う、すばらしい演技でした。

彼の旧友には、藤村俊二、犬塚弘、佐川満男の各氏。
皆さん、音楽系ダンディーおじさまですよね。
味わいがあって、良かったですよ〜(^^)。
特に、犬塚さんは、先日の谷啓さん死去のこともあり、胸が熱くなってしまいました。

いまだに、ライ病、ハンセン病・・・というと、意味もなく怖がったり、差別されたりすることがある病気です。
この映画では、特に声高に、「ハンセン病とは!!」と、言っているわけではないですが、
映画を見た事で、この病気に関心を持ち、それによって知識を得られたことは、良かったと思いますし、
多くの方に見てほしい映画だと思いました。(2010,11,20)



ハンセン病・・・ライ菌による感染症で、今では、治療法が確立していて、完治する病気。
しかし、昔は、不治の病と言われ、体の変形を伴うこともあり、強い偏見によって、患者は、差別されていた。






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