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ミスト      


2007年 アメリカ ホラー・SF・スリラー   

<監督>フランク・ダラボン
<キャスト>トーマス・ジェーン , マーシャ・ゲイ・ハーデン

<ストーリー>
激しい嵐の翌日、スーパーマーケットに、息子のビリー(ネイサン・ギャンブル)とやってきたデヴィッド(トーマス・ジェーン)は、店が濃い霧に覆われたことに気がつく。その霧の中から逃げてきた男は、血だらけで、霧の中に、何者かが潜んでいて、襲ってきたと訴える。半信半疑のデヴィッドたちだったが、裏口のシャッターを開けた時に、それがウソでなかったことを知る・・・。

<感想>
大好きなスティーブン・キング原作のホラーです。
でもこの原作は未読で、どういう具合に話が進んでいくのか分からず、ずっとハラハラしながら、そして、疑心暗鬼になりながら見ることが出来て、怖かったし、面白かったです(^^)。

なにしろ外は、真っ白い霧に覆われていて、まったく視界が効かず、しかも、外からの情報も、皆無。
いったい、何が起こったのか、起こっているのか。霧が晴れるのを待っていればいいのか、助けを求めて外に出た方がいいのか。
こういう時こそ、的確な判断が必要です・・・。

その、”的確な判断”をすることの難しさが、この映画全体には描かれています。
終わってみれば、ああすれば良かったのに、こうすれば良かったのにと、言えることでも、何の情報もない状態では、これほど難しいことはないでしょう。
高学歴な人、信頼できそうな人の判断が、常に正しいとは限らない。そういう時は、自分自身を信じて行動し、その行動に自分自身が責任を取るしかないのです。

そして、煽動者の存在も怖いですねぇ。情報がなく、不安になればなるほど、人は、惑わされやすいのですから。マーシャ・ゲイ・ハーデンの演技には、ゾッとさせられました。

出てきた異形の怪物たち。スティーブン・キングの映画で、よくがっかりさせられるのは、これらの造形ですが、今回は、なかなか良かったです。いろいろな種類のものが出てきたし、霧の中、全体像が分かりにくかったりするのも効果的でした。

また、舞台になっていた場所が、スーパーの中というのは、最悪な状況の中でも、ラッキーなことでした。「ゾンビ」でも経験済み?のように、なにわともあれ、ベストな避難場所は、スーパーなのですよ〜〜(^^)。

とりあえず、まだ見てない方は、あまり情報を入れずに見ることをお奨めします。いろいろ考えさせられることの多いホラー映画でしたよ。 (2008,05,18)



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