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「共生虫」 村上龍 2000.12.14







絶滅をプログラミングされた種は、共生虫の終宿主となる。
……共生虫は、自ら絶滅をプログラミングした人類の、新しい希望とも言える。
共生虫を体内に飼っている選ばれた人間は、殺人・殺戮と自殺の権利を神から委ねられているのである。

引きこもりを続ける青年ウエハラは、子供の時、祖父の死の際に見た、共生虫が、自分の体内にいると信じている。
そして、そのことを、周りの人間に、訴えるが、信じてもらえず、ネットの世界で、初めて、その体験を、共有できる人に巡り会う。
そして、ウエハラのサバイバルが、始まった。
引きこもり、家庭内暴力、そして、殺人と、私には、ちょっときつい内容で、読むのにおそろしく、時間がかかってしまった(^^;。
でも、ウエハラが、家から出て、町を歩き、買い物をして、ついには、山に登ったりするところは、
だんだんと、癒されていくようで、ほっとした。でも、ラストが・・・(T_T)

「引きこもりの人々は、偽の社会的希望を拒否しているのかもしれない。」(村上龍あとがきより)