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「同窓生」   
新津きよみ 02.09.19



大学時代の友人達と、十四年ぶりに集まることになった史子。
近況報告や思い出話をしながら、楽しいひとときを過ごしていた。
ところが、誰もが憶えている「鈴木友子」という同級生のことを、史子はどうしても思い出せない。
皆に「鈴木さんと一番親しかったのはあなたのはず」と言われ、史子の不安はますます大きくなるが・・・。
複雑に絡み合った記憶の底から恐怖がにじみ出す。
長編ホラー・サスペンス。(裏表紙より)


・・○◎○・・


記憶の曖昧さを突いたホラーです。

しょっちゅう、ど忘れする私にとっては、コワ〜イ話でした。しかも、みんなに口裏を合わされたら、もう、自分のことが信じられなくなりそうです。そして、そんなことを考えつく、彼女の同窓生。彼女の思考回路がこの本の中では、一番の恐怖です。女性ならではの怖さかも知れません。

この著者は、そんな女性の怖さを書かせたら、随一ですね。