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「マドンナ」   
奥田英朗   03.05.27



    
いかん、いかん、部下を好きになってはいかんのだ。
42歳の課長さん、17歳年下の
キャリアガールに恋をする。
おたくの職場。どうよ?
ユーモアとリアリティ、新オフィス小説。
(帯より)


なんてほのぼのとして、いいんでしょう。
私、奥田英朗さんの本、大好きです。
どの話にも、暖かさが込められています。

ある時、42歳の春彦が課長を務める営業3課に知美が配属されてきた。
彼女は、春彦好みの女性。
彼女への好意が彼の妄想を拡大させる・・・・
ありそうで、絶対ないであろう部下との恋愛。それを思い描いて悶々と苦悩する可愛い春彦課長の物語(「マドンナ」)。

44歳の博史は、営業から総務に配置転換になった。それは、局長に昇進する前触れだった。
生き馬の目を抜くような営業と比べると、何から何まで気の抜けたような事務職の毎日。少々の息抜きをするつもりの彼だったが・・・。場には、それぞれのルールがあるのです。(「総務と女房」)

茂徳と同い年の女性が彼のボスになった。今度こそ自分がと思っていた地位を彼女に取られた上、彼女の思うままの改革をされ、くさる茂徳。何とか彼女の弱点を探そうとするのだが・・・。(「ボス」)

毎日オフィスの窓から下のパティオを見下ろしている信久。そこでは、毎日ある老人が、静かに読書をしている。彼の姿は、1年前に妻に先立たれた自分の父親の姿といつしかだぶるのだった・・・。(「パティオ」)