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「奇妙な味の菜館」


阿刀田 高=編  


こってりした奇妙な味わい。逸品ぞろいの恐怖のメニューを、とくとご賞味あれ。 (裏表紙より)



名だたる作家が書いたホラー短編のアンソロジーです。短編嫌いの私が、どこでこの本を知って、読み始めたのか、とんと覚えていないのですが、さすがに有名な作家たちのホラー小説集、それぞれに味があって面白かったです。
どんな作家が登場するかというと、志賀直哉、芥川龍之介、横溝正史、夢野久作、川端康成、夏目漱石などなど・・・すごい面々でしょう(^^)。

それぞれに面白いテイストで書かれてありましたが、特に記憶に残ったものは・・・

「剃刀」(志賀直哉)・・・鬼気迫るものがあって、心底怖いですーーー(^^;。
「名人伝」(中島敦)・・・極めるということはこういう事なのか。でも、なんだか意味がないような・・・(^^;。
「木曽の旅人」(岡本綺堂)・・・犬が吠えるって言うのは、怖いよねーー。
「湖畔」(久生十蘭)・・・大馬鹿者だけど、なんだか切なくて。
「ホームタウン」(阿刀田高)・・・さすが、面白いです!(^^)。
「倫敦塔」(夏目漱石)・・・歴史の重みを感じます。

暇な時に、ちょっとずつ読めるので、こういう短編集も面白いですね〜。 (2005.11.22)