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「40 翼ふたたび 」

  石田衣良



40歳から始めよう。
人気作家が初めて描く同世代のドラマ。
著者、会心の長編小説が誕生!(帯より)











40代って、こんな感じ?

石田さんが初めて同世代の話を書いたらしいけれど、出てくる彼らが、何か、やたらと、老けているように感じました。
40歳というと、1年前は、まだ30代だったわけなのに、なんだか、50歳代のように見える彼ら。
でも、著者は、実際に、自分の周りの同世代を見て、こんなふうに、感じているんでしょうね。
長く続いた不景気や、不本意なリストラも、40代をこんなに老けさせた原因なのかもしれませんし、バブルの時代を体験しているだけに、その反動が大きいのかもしれません。

でも、この本は、一生懸命、同世代に、まだまだこれからなんだよと、アピールしている気がします。
そうですよ、40歳なんて、まだ半分しか人生、やってきてないんですよ〜〜!

ちょっとウルッときたのが、本の題名にもなっている「翼ふたたび」。他人には、ほんのちょっとしたことに思えるようなことでも、人間の心なんて傷ついちゃうんですよね。やっぱり言動には、注意しないといけませんねぇ。
まあ、引きこもりの問題が、こんなに簡単に解決するわけがないとは、思うけれど、ドキュメンタリーじゃないんだから、深刻になりすぎずに、これは、これで、よかったなぁ。と思えるお話でした。40歳のファンタジーって言ったら、言い過ぎかなぁ〜〜。 (2006.08.18)