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「夜の公園」
  川上弘美



わたしいま、しあわせなのかな――寄り添っているのに、届かないのはなぜ。
恋愛の現実に深く分け入る、川上弘美の新たなる傑作長篇。
(出版社 / 著者からの内容紹介より)


私にとって、川上弘美さんの本は、大好きな作品と、読みにくい上に理解しがたい世界を描いた作品と、二種類あるのですが、これは、どちらかというと、読みやすい方の作品でした。ただ、私の大好きな「センセイの鞄」のようなものとは違う、「普通の本」でしたねぇ(^^)。

主人公のリリは、結婚生活に、ふと疑問を感じてしまった主婦。そして、彼女を取り巻く、夫、恋人、友人のそれぞれが描かれています。
リリの気持ちは分からないではありません。彼女の取った行動は、とても自分に正直で、潔いとも思いました。
ただ、理解できないのは、友人の春名。これは、ちょっといただけません。友人としても、恋人としても反則ですねぇ。
それに引きずられる男たちも、ちょっと許し難いです。
どうなんでしょう、こんな事、あり得るのでしょうか。広い世間には、よくあることなのかもしれませんが、もう、ドロドロコテコテ。昼メロも真っ青って感じでした(^^;。 (2006.10.13)