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「そのケータイはXX(エクスクロス)で」
  上甲 宣之



旅行で訪れた山奥の温泉地、そこは怪しい村だったーー。女子大生しよりと愛子を次々に襲う恐怖の事件。今すぐ脱出しなければ片目、片腕、片脚を奪われ、”生き神”として座敷牢に一生監禁されてしまうという!?頼りの武器はケータイのみ!二人は生きて逃げ出すことが出来るのか。第1回『このミス』大賞で最大の話題を呼んだ、息つく暇さえない携帯電話ホラーサスペンスの最高傑作、文庫で登場! (裏表紙より)



「このミス」大賞で、「隠し玉」受賞した作品です。
なるほど、隠し玉って感じの小説ですね〜(^^)。
怪しげな村で、怪しげな風習に巻き込まれそうになった女子大生が、ケータイ電話を使って村の中を命からがら逃げまくる!という展開です(^^)。
女子大生、特に、愛子の方が、ポジティブ思考で、どんな局面でも、気丈に、戦い抜くところが読んでいて、なかなか楽しかったです。

そういうわけで、それなりに面白いのですが、日々進歩している道具である携帯電話をメインに据えてしまうと、たった4,5年前の小説でも、すでに時代遅れになってしまっているところもあって、そこが、この小説のちょっと辛いところでしょうか。
途中、携帯画面が出てきたりするところも、普通の小説と違って、面白いのですが・・・。

ただ私は、面白さ、奇抜さも、ラスト近くになってくると、もうなんだか、読むのも疲れてきたというか、飽きてきたというか、めんどくさくなってしまいました(^^;。
そこら辺が「隠し玉」とされたところでしょうかねぇ。 (2007.02.17)