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「どれくらいの愛情」
  白石一文





HOW DEEP IS YOUR LOVE?
これが2006年の涙です。
離れていても、愛し合えるのか。
現実よりもリアルで、映画よりも素敵な恋。 (帯より)


3編の短編と、この本のために書き下ろされた表題作の計4作品が、収められています。

「20年後の私へ」
夫の浮気で、離婚した岬は、40歳を目前にして、これからは、一人で生きていくのだろうと、漠然と考えていたが・・・。青い鳥は、意外と近くにいるもので、それに気づくか、気づかないかが、大きな分かれ目なのかもしれませんねぇ。

「たとえ真実を知っても彼は」
愛し愛され、信頼し合っていた男と女。でも、その中身には、意外な事実が横たわっていた・・・。お互い様といったら、身も蓋もないですか?人生とは、意外と平等なのかもしれないですねぇ。

「ダーウィンの法則」
父親が不倫して家庭を壊したように、妻子ある栄一を愛した知佳は、相手の家庭を壊すのだろうか・・・?男の論理が鼻についた・・・。

「どれくらいの愛情」
ある事情で、5年前に別れた女性から、ある晩、電話がかかってくる。5年間忘れられなかった女性だった・・・。木津先生登場のあたりから、胡散臭くて、読むのに身が入らなくなってしまいました・・・(^^;。


珍しいことに、一番読むのに苦労したのが、表題作でした。あり得ない展開のような気がして、すんなり頭に入ってきませんでした。
また、新たな人物や、事柄を、説明なしに出してきて、気を持たせるかのようにして、後から説明をつける書き方には、大いにいらつきました。 (2007.08.05)