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「ミラノ 朝のバールで」
宮本映子



「人生はブリオッシュ。甘くて美味しくて、すぐに食べ終わってしまう」だからこそ、彼らは生きることをすべて喜びへと変えてゆく。ミラノに22年間暮らす著者が描く、明るくてどこかもの哀しい、普段着のイタリア人たち―珠玉のエッセイ集。 (帯より)


10才の誕生日に姉からプレゼントされたイタリアの写真集。
数々のイタリアの写真に魅せられた著者が、イタリアに行き、そこで家庭を作る・・・。
一冊の写真集が取り持つ縁の不思議。こんな事があるんですね〜。

イタリアに魅せられた彼女が、日本人の目で見るイタリアの人々、習慣、気質。それらが、生き生きと綴られています。
異国での彼女のとまどいを、同じように感じつつ、イタリアの生活に慣れ親しみ、イタリアの人々を愛する彼女に、あこがれと尊敬を感じ、なんだか元気になりました。

それにしても、イタリア。
結婚式の長さと、その食事量にはびっくり。
学校の保護者の食事会も、楽しそうです。
子供の夏休みはなんと3ヶ月!
大人のヴァカンスも1ヶ月!一ヶ月のんびりするのって、やっぱり大変そうでした(^^)。
そして、イタリアの食事作りと、イタリア式掃除法。四角い部屋を丸く掃くような私には、務まりません(^^;。

イタリアは、日本でいうなら、大阪みたいな所ですね。
にぎやかで、楽しくて、寂しがり屋。
この騒々しさに、最初は驚かされるけど、中に入ってしまえば、心地よい場所なのでしょう。

著者、宮本映子さんの人柄がうかがわれる、素敵なエッセー集でした。 (2009,03,30)