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「山魔の如き嗤うもの」
三津田信三




忌み山で人目を避けるように
暮らしていた一家が忽然と消えた。
「しろじぞうさま、のーぼる」
一人目の犠牲者が出た。
「くろじぞうさま、さーぐる」
二人目の犠牲者ーー。
村に残る「六地蔵様」の
見立て殺人なのか、
ならばどうして・・・
「あかじぞうさま、こーもる」
そして・・・・・。 (表紙折り返しより)



ひゃーー、このおどろおどろしい題名は、どうでしょう〜〜。
いかにも私好みだわ〜〜(^^)。

ということで、読むのを楽しみにしていました。
2009年本格ミステリ・ベスト10の第1位ということで私はこの作品を知ったのですが、なんと、シリーズ物でこれが2作目だったんですねーーー(^^;。
でも、1作目を知らなくても、十分楽しめた?作品でした。

要するに、横溝正史張りの見立て殺人のお話です。
このシリーズの主役である作家、”刀城言耶”が、探偵役をつとめ、金田一耕助のように、全ての殺人が終わってから(!)、謎を解き明かし、犯人を言い当てます。
山魔(やまんま)が出てきたり、不気味な猟奇殺人が行われたりと、ホラーの要素とミステリーとが合体していて、なかなか一筋縄では解き明かせないストーリーとなっていました。

巻頭の「はじめに」にも書いてある通り、登場人物が多い!しかも、読みにくい名字だし、ややこしい名前だし・・・想像以上に苦労しました(^^;。頭をいつもぴしっとさせておかないと、途中で訳が分からなくなりそうでした。「主な登場人物」の紹介ページもあるのですが、人物相関図にして欲しかったです。

そして、ラストも、二転三転。おいおい!どこまでゆくんだ??という感じで、ラストの方は、もう、めんどくさくなってしまいました(^^;。
まあ、でも、この雰囲気は、嫌いじゃありません。一作目の「首無の如き祟るもの」も、読んでみましょうかね(^^)。 (2009,05,08)