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「少女」
湊かなえ

高2の夏休み前、由紀と敦子は転入生の紫織から衝撃的な話を聞く。彼女はかつて親友の自殺を目にしたというのだ。その告白に魅せられた二人の胸にある思いが浮かぶーーー「人が死ぬ瞬間を見たい」。由紀は病院へボランティアに行き、重病の少年の死を、敦子は老人ホームで手伝いをし、入居者の死を目撃しようとする。少女たちの無垢な好奇心から始まった夏が、複雑な因果の果てにむかえた衝撃の結末とは? (裏表紙より)



「告白」で衝撃を受けた湊かなえさんの作品です。
題名が同じく二文字だったので、「告白」との関連があるのかと思ったら、全く別な物語でした。

高校生の少女、由紀と敦子の物語です。
二人が、交互に独白するような形で話が進みます。
でも、すごく読みにくかったです。読みにくい・・・と言うよりも、分かりにくい・・・。
読んでいて、どっちがどっちなのかすぐに分からなくなってしまいました。
もちろん、二人は、違う事情を抱えて、違う行動を取るのですが、二人の個性があまりはっきりしない上、数ページでコロコロ入れ替わるので、その都度思考が途切れてしまいました。
入れ替わる毎に、こちらは足を怪我した敦子で、こっちは手を怪我した由紀ね。と、自分自身に確認したりしてました。いっそのこと、はっきり名前を書いて欲しかったですねぇ(^^;。

そして、彼女たちの行動の動機も、受け入れづらかったです。
人が死ぬ瞬間を見たい・・・ってねぇ(^^;。
これが、今どきの若者の考えることなのかも知れないけれど、なんだか怖くて、いやな感触でした。

登場人物が、それぞれリンクするところは、なかなか面白かったのですけど・・・。 (2009,07,13)