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「目線」
天野節子



閑静な高級住宅街に佇む堂島邸には、主人である新之助の誕生祝いのため、家族や友人ら11人が集まっていた。だが、「めでたい発表がある」と言っていた新之助は、自室のベランダから飛び降り、亡くなってしまう。その死は、自殺として処理されたが、飛び降りる直前にかかってきた電話の内容は誰にも分からなかった。そして、初七日。悲しみに沈む堂島邸で、新たな犠牲者が出る。謎に包まれた事件の真相を究明するべく、3人の刑事が独自の捜査を開始した。 (帯より)




前作の「氷の華」が、メチャ面白かった天野節子さんの新作です。

今回も、なかなか凝ったトリックがあり、
また、人間の心理の不可解さ、怖ろしさが描かれいていて、スラスラ読めました。

冒頭に書かれたある出来事。
これが、この事件の大元であることが分かるので、
そこから推理し、
また、その時々に書かれた言葉の端はしをつなぎ合わせると・・・。

・・・犯人が、途中で分かってしまいました(^^;。
そして、犯人の屈折した心理の源も、だいたいそんなものだろうと、想像できました。

ここら辺、著者は、わざと分かりやすく、書かれたのでしょうか??
私は、その部分があったために、分かりやすすぎて、ちょっと残念でしたねぇ。

それに、警察の捜査も、なんだかなぁ。
人が死んでいるのに、こんな捜査なのか?な〜んて思ってしまいました。

ただ、独自捜査を始めた3人の刑事のキャラは、面白くて、良かったです(^^)。 (2010,01,07)