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「シャドウ」
道尾秀介




















人は、死んだらどうなるの?ーーいなくなって、それだけなのーー。その会話から三年後、凰介の母は病死した。父と二人だけの生活が始まって数日後、幼なじみの母親が自殺したのを皮切りに、次々と不幸が・・・。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てにたどり着いた驚愕の真実とは?今最も注目される俊英が放つ、巧緻に描かれた傑作。本格ミステリ大賞受賞作。 (裏表紙より)



読みながら、この本には、見えないところに罠があるなと思いました。
そう思い始めてからは、いったいどこが罠なのか、見極めようと、最初から読み直したり、
どこかに、その糸口がないかと、注意深く読みました。
そうすると、みんながみんな怪しくて・・・(^^)。

まあ、疲れるので、途中からは、また素直な読者に戻ったのですが・・・(^^)。

そんな風に、怪しみながら読んでいたので、結末は、案外、シンプルだったなぁというのが感想になってしまいました。
でも、思い描いていたよりも、救いのあるラストになったことで、ホッとしました。ーーいったい何を想像していたのやら、自分(^^;。



文庫で読んだのですが、巻末の新保博久さんのあとがきが面白かったです。
道尾さんの作品は、この作品を合わせて8冊読みましたが、あまり道尾さん自身の事を知らなかったので、
ペンネームの由来だとか、道尾さんの作品の生み出し方など、なるほどな〜と感じました。
ジャンルを超越して、書きたい物を書いて、それが面白い道尾さんって、やっぱり、天才なのかもね(^^)。 (2011,04,04)