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「バタをひとさじ、玉子を3コ」
石井好子
 
 
   
 
 
 
名著『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』から半世紀古きよきフランスの香りただよう単行本未収録のお料理エッセイ集。 
(「BOOK」データベースより)
 
 
 
 
| 歌手で、昨年亡くなった石井好子さんのお料理エッセイ集です。 「パリの空の下オムレツのにおいは流れる」というエッセイ集が、とても有名らしいのですが、
 残念ながら読んだことがありません。
 本書は、石井さんが亡くなられてから、その「パリの空〜」に、収録されなかったエッセイを集めて、編纂されたものらしいです。
 
 お料理の映画も本も大好きなので、とても楽しめました。
 中には、料理のレシピまで載っている物もあって、
 ただ読み流すのではもったいなく、メモったりして、なかなか有意義な読書となり、またそのために、遅々として、読み進まなかったのですが・・・(^^)。
 
 書いてあるお料理は、どれもこれも、おいしそう。
 手がかかりそうなものもあれば、簡単そうなものもあって、
 これは是非作りたいなと思ったり、あぁ、これは、無理だなぁと、ため息をついたり(^^)。
 
 実は、あまり石井さんのことを存じ上げず、
 読みながら、アレッ?!と、思うことがあり、
 巻末の、掲載一覧を見てみると、
 書かれた時期は様々でしたが、ほとんどが、1970年代や、1980年代でした。
 内容は、今でも、十分に読んでいて楽しいのですが、
 料理や、ワインのお値段が、今とは、だいぶ違う事で、そのことに気がつきました。
 今では、ここに書かれている値段の2〜3倍を想定しないとダメでしょうねぇ。
 
 値段的には、そんな違和感もありましたが、
 お料理については、時代の古さをちっとも感じさせない、普遍的なものを感じることが出来ました。
 そして、なにより、海外生活の長かった石井さんの、食に対する好奇心と、探求心、そして、食欲ですね〜。
 これが、すばらしいです。
 彼女が、30年以上前に、紹介した、クロワッサンとか、マカロンが、今こうして、普通に食べられることの喜び。
 食いしん坊な私には、堪えられません。
(2011,08,21)
 
 
 
 
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