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「ハイ・アラート」
福田和代



宵闇の新宿。雑踏に色とりどりの風船が浮かび、そして爆発した!「十二神将」を名乗る爆弾テロリストのそれが東京への宣戦布告だった。さらに浅草寺、六本木ヒルズ、新丸ビルが標的になる。「怒れる神々」と称する犯人の「怒り」の矛先とは?東京が騒然とする中、ひとりのペルー国家警察テロ対策本部捜査官が新神戸駅に降り立った・・・。 (表紙折り返しより)



福田さんの作品は、とても怖ろしくて面白かった「オーディンの鴉」に続いて2作目です。

今回も、風船爆弾が、都心で爆発するという衝撃的な出だしで、つかみは、バッチリでした。

メインの登場人物は、元裏稼業で、今は、スポーツジムのオーナーと、来日したペルーの特殊捜査官。
この二人が、組んで行動するというわけで、これは何が起こるんだろうと、ますます期待が高まります。

ストーリーは、ペルーからの出稼ぎ労働者、突然吹き荒れた世界的不況、行き場のない若者たち、爆弾テロ・・・などが絡んで、複雑に進んでいく・・・。
と思っていたら、犯人側の動機も薄く、奥行きのない話に落ち着いてしまいました。

実は、いつ盛り上がるのかと、期待していたのですが、最後までイマイチ盛り上がらず、
冒頭が、衝撃的で、期待できただけに、ちょっと残念でした。 (2011,12,06)