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「ソロモンの犬」
道尾秀介




大切な人を喪った夏。ひとりよりふたりでいたかった。
幼い友はなぜ、死ななくてはならなかったのか?
一文一文から鮮烈な驚きと感動が立ちのぼる傑作ミステリー (帯より)



青春ミステリーですが、その他にも、いろいろなファクターが描かれている作品でした。
ロマンスあり、友情あり、悲しい死や、不倫、動物の習性などなど。
一つの小説に、これだけ詰め込んでしまうのは、もったいないような、
貧乏性な私は、これで、もう一つ、小説が書けるのでは・・・とか思ってしまいました。
まあ、そうしないところが、贅沢でもあり、道尾氏の偉いところでもありますね(^^)。

それにしても、少年の死と、愛犬。
この結びつきは、犬好きにとっては、心が痛む設定でした。
いったいオービーに何があったのか。
事故後のオービーの様子も、痛々しくて、悲しかったです。

しかし、頼りない主人公の秋内くんの、初々しい?恋愛模様は、なかなか楽しかったです。
男の子の心理、ちょっと分かったような気がしました。

そして、後半、突如として、朗々と謎解きをしてくれた、間宮先生のキャラクターも楽しかったですね〜。

終盤には、思いも寄らぬ事態になったり、そして、あれやこれや・・・。

道尾氏の、サービス精神にあふれた作品だったと思います。

それぞれのキャラクターで、また新しく小説、書けそうですけどね〜。←まだ言ってる・・・(^^;。 (2012,02,20)