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オリエント急行の殺人
アガサ・クリスティ


真冬の欧州を走る豪華列車オリエント急行には、国籍も身分も様々な乗客が乗り込んでいた。
奇妙な雰囲気に包まれたその車内で、いわくありげな老富豪が無残な刺殺体で発見される。
偶然乗り合わせた名探偵ポアロが調査に乗り出すが、全ての乗客には完璧なアリバイが・・・
ミステリの魅力が詰まった永遠の名作の新訳版。(裏表紙より)


ポアロ登場作品で、最も有名な作品の一つでしょう。
私も映画を2回ぐらい見たと思いますが、原作を読むのは初めてでした。

ということで、思いっきり結末を知っているので、誰が犯人だろう?という楽しみはなかったのですが、 ポアロが、どういう方法で、この犯人を突き止めたかが時系列に沿って分かるのが面白かったです。
とはいえ、彼の灰色の脳細胞が、どういう働きをして、この結論を導き出したのかは、
同じヒントを与えられたにもかかわらず、さっぱり分からなかったのでした・・・(^_^;。

それにしても、こういうことを考えつくクリスティは、やはりすごいです。
発表された当時もきっとすごい反響だったでしょうね。

結末のポアロの出した答えは、ポアロの懐の深さや、人間性が現れていたように感じました。

そして、最近がっかりさせられることの多かった”解説”ですが、今回の本では、有栖川有栖氏が担当だったので、十分満足できる解説でうれしかったです(^_^)。 (2021,11,26)