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殺人は容易だアガサ・クリスティ
 
  植民地帰りの元警官ルークは、列車内で同席した老婦人から奇妙な話を聞いた。
 彼女の住む村で、密かに殺人が行なわれている、
 彼女はその犯人を突き止めたので警視庁に訴えに行くというのだ。
 くだらぬ妄想だと聞きながしたルークであったが、
 翌日なんとその老婦人が車に轢き殺されたというのだ……。解説:神命明
(より)
 
 
 
 
| バトル警視が登場する作品ですが、登場するのはほんの少しで、主役で事件を牽引するのは、植民地帰りの元警官ルークです。 列車の中で奇妙な話を聞いた彼が、事件が起こっているかもしれない村に潜入します。
 
 あまりにも犯人らしい人が犯人っぽいので、これは、きっと違うんだろうななどと、ひねくれながら読んでいました。
 
 途中、ルークが、あやしい事故や事件、あやしい人物をリストアップして考察するのですが、元警察官ながら素人っぽくてちょっとまどろっこしかったです。
 だいたいこのルーク、年齢とかこれからどうするのかという基本的な正体がよく分からず、その後の話の展開も、まだ若いのか、ポアロのような年寄りなのか戸惑いながら読んでいました。
 
 途中で、犯人の目星は二人に絞られました。
 その点では、他のクリスティ作品よりも、単純だったと思われます。
 だいたい、怪しい人物の登場が限られていたので、わかりやすかったのです。
 あまり怪しすぎる人は、犯人ではないという不文律がこの作品に合致しているのかしていないのか??読んでからお確かめください。
(2024,03,15)
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