娘は娘
アガサ・クリスティ

若くして夫と死別したアンは、持てる愛情のすべてを注いで一人娘セアラを育ててきた。 だが再婚問題を機に、二人の関係に亀裂が。 貞淑で知られた母は享楽的な生活を送るようになり、 誤った結婚を選択した娘は麻薬と官能に溺れていく。 深い愛情で結ばれていた母娘に何が起きたのか? 微妙な女性心理を繊細に描く。(裏表紙より)
女性の心理を深く描いたクリスティのロマンス作品です。
女性が今までの生活から少し距離を持って、自分を見つめ直す作品で、「春にして君と離れ」と、よく似た感じの話でした。
自分の気持ちを抑えつけていた女性が、ひょんなことから、それまでの自分から大きく外れてゆきます。
今回は、その原因として、自分の再婚問題。
メイドを雇うような恵まれた生活でも、人と人との関係性は、いかんともしがたいわけで、
この場合、どうしたらよかったのか。
読み進むうちに、彼女の娘セアラのわがままにむかっ腹が立ちました。
自分のことばかり考えて、母親の気持ちなど全く考えることの出来ないわがまま娘。
そんな娘が、幸せになれるはずがありません。
一人一人は、いい人たちなのに、相性の良し悪しは、それとは関係がないわけで、
しかも、一緒に生活するとなったら、最初の出会いの瞬間から、それはもう決まってしまうのでしょう。
ギリギリになって和解したとはいえ、母親の心の傷と、これからの生活の幸せは、もう元には戻らないので、かわいそうでした。
(2026,17,04)
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