「初等中等教育における生命尊重の心を育む実験観察や
飼育の在り方に関する調査研究」 
平成11から12年度科学研究費補助金(基盤研究C)研究成果報告書

内容
 (自治体と獣医師会との連携の評価の調査抜粋に行く)
 
研究組織

 研究代表者
  鳩貝太郎(国立教育政策研究所 教育課程研究センター基礎研究部 総括研究官)

 研究分担者
  下野 洋(同所 次長)
  五島政一(同所 教育課程センター基礎研究部 総括研究官)
  梅楚 圀夫(中村学園大学 家政学部 児童学科教授)

 研究協力者
   谷口 智(千葉県柏市立豊小学校 教諭)
   一寸木 肇(神奈川県大井町立大井小学校 教諭)
   中村 光子(目黒区立向原小学校 教諭)
   森田 和良(筑波大学付属小学校 教諭)
 
   塚 田 陽子(川崎市立東小倉小学校 校長)
   池田 政次(東大和市立第5小学校 校長)

   布留川政之(千葉県船橋市立葛飾中学校 教諭)
   水川 直也(千葉県沼南町立大津ガ丘中学校 教諭)

   石田 おさむ(東京都葛西臨海海水族園 園長)
   並木美砂子(千葉市動物園 副主査)
   福田 勉 (福岡市動物園 動物相談員、中村学園大学 講師)

   木村 肇 (小平市学校獣医師 津田町獣医科医院 院長)
   中川美穂子(保谷市学校獣医師 日本小動物獣医師会学校飼育動物対策委員会副委員長)
   桑原 保光(群馬県学校獣医師、群馬県獣医師会学校動物愛護指導委員会委員長、
          群馬大学教育学部 非常勤講師)

   竹内 一男(玉川大学 文学部 教育学科 教授)

 目次 (*印は獣医師が書きました)

 第1章生命尊重の教育
   1 学校教育における生命尊重の在り方
   2 生命尊重を育む教育
   3 学習指導要領にみる生命尊重の教育
 4 学校飼育動物の役割   
 5 学校飼育動物の管理維持法(総論)
 *6 学校飼育動物と動物愛護法
   7 日本人の動物観と生命尊重
   8 教員志望学生の動物飼育経験と生き物観及び生命観
   9 生命尊重の心を育てるための教員研修

 *第2章 学校飼育動物の現状と課題      
   1 小学校における飼育動物に関する調査の結果と考察
    (1)飼育動物の現状とその考察
    (2)飼育動物に関する調査結果
   2 地域自治体と獣医師会の連携

 第3章生命尊重の心を育む教育実践
   1 教室内の飼育 (モルモット)
   2 特別活動での指導ーウサギの飼育を通してー
   3 生活科「ウズラをかおう」(1年)
   4 動植物とかかわることにより育つ子どもの心
    ー2年生活科「生き物となかよし」の実践を通してー
 *5 学校と獣医師会が連携した飼育動物教育プログラム
     ー群馬県獣医師会の取り組みー
   6 生命の素晴らしさを感じることができる学習
   7 中学校理科と生命尊重の指導‐身近な動物の観察を通してー
   8 中学校理科と生命尊重の指導ー動物の内臓観察を通してー

 第4章 動物園で学ぶ生命尊重の心を育む教育
   1 21世紀の動物園の在り方
   2 動物園における子どもを対象とした体験的学習と
      「教材としての動物」への問い直し
   3 福岡市動物園の取り組み

   資料1、参考文献・資料  資料2、調査用紙

  


         「学校動物飼育と生命尊重の指導」 
                               教育開発研究所 発行 (入手)
「教職研修総合特集」読本シリーズNo157               
学校飼育動物と生命尊重の指導
2003年5月19日刊行 定価(本体2,200円+税)
【編集】鳩貝 太郎(国立教育政策研究所総括研究官)
    中川美穂子(全国学校飼育動物獣医師連絡協議会主宰)
 

《本書の内容》

★いま,学校教育では,生命尊重の心や生き物を愛護する態度を育てること,優しさ・思いやり・忍耐力を育むことが重要な課題となっています。学校での動物飼育は,子どもたちに生物を愛護し,生命を尊重する態度を育てること,生き物や生命についての理解,他人への思いやりや共感を養うことなど多くの教育的効果が期待できます。
 しかし一方では,子どもや教師の小動物飼育にあたっての知識不足等から様々なトラブルも生じています。また,「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」(環境省告示,平成14年5月)では,学校における飼養及び保管についての管理者の努力義務が定められています。

★本書では,学校における動物飼育の課題,学校飼育動物の適切な飼育と管理のあり方,生命尊重の心を育む指導のあり方について,豊富な実践例とともに解説します。
 

《本書の構成》

■第1章 学校における生命尊重の教育
(1)子どもの成長と動物飼育            無藤  隆(お茶の水女子大学教授)
(2)生活科における生命尊重の指導と動物飼育     嶋野 道弘 (文部科学省視学官)
(3)理科における生命尊重の指導                  日置 光久 (文部科学省教科調査官)
(4)道徳における生命尊重の指導と動物飼育    永田 繁雄 (文部科学省教科調査官)
(5)特別活動における生命尊重の指導と動物飼育―飼育委員会の指導
                                                       宮川 八岐(文部科学省視学官)
(6)総合的な学習の時間における生命尊重の指導    嶋野 道弘
(7)生命尊重の指導と生き物との関わり方の視点    鳩貝 太郎
(8)新動物愛護法と学校における動物飼育            鳩貝 太郎
 (9)  獣医師からみた学校での飼育動物の意義       中川美穂子

■第2章 人と動物の付き合い
(1)野生動物の家畜化                              兼松 重任 (岩手大学名誉教授)
(2)動物園の歴史と役割                            高橋 宏之 (千葉市動物公園)
(3)欧米人の動物観,日本人の動物観の変遷      石田  おさむ(東京都多摩動物園)
(4)伴侶動物とアニマルセラピー                 山崎 恵子 (ペット研究会 互 主宰)
(5)介助犬と人                                       高柳 友子 (介助犬アカデミー理事)
(6)学校飼育動物小史―明治・大正時代の学校動物飼育
                      鈴木 哲也(千葉大学非常勤講師)

■第3章 学校飼育動物の現状と課題
(1)学校で飼育されている動物―種類など                    中川美穂子
(2)学校における動物飼育の問題点―何が一番困っているか   中川美穂子
(3)飼育舎の問題点とその改善――場所,構造,管理             中川美穂子
(4)飼育動物の病気やけが,死への対応                           中川美穂子
(5)学校と獣医師会との連携―連携のパターン,その実際        中川美穂子
(6)学校獣医師制度のねらいとその実際
          高野 康一(八戸市立白銀小学校教頭/前・教育委員会・指導主事)
(7)動物レンタルによる動物飼育                              中川美穂子
(8)家庭での動物飼育―動物飼育をしているか            中川美穂子
(9)学生の動物飼育経験と生命観                      竹内 一男 (玉川大学教授)
(10)学校での動物飼育体験と意識   廣瀬 由美・増澤 康男 (兵庫教育大学大学院・教授)

■第4章 学校における動物飼育
(1)学校飼育動物の動物選定とその入手法         宮川  保 (新潟県獣医師会)
(2)休日や長期休業中の飼育の改善           竜田 孝則(鎌倉市立大船小学校校長)
(3)計画的な飼育と管理の必要性
                 桑原 保光 (群馬県獣医師会群馬大学非常勤講師)
(4)獣医師との連携による教師の負担軽減    有馬  均 (高槻市教育委員会・指導主事)
(5)動物との触れ合いと子どもの成長           森田 和良 (筑波大学付属小学校j教諭)
(6)動物飼育と学び―観察力向上,自分の身体の仕組みがわかる
                                                    鷲見 辰美  (筑波大学付属小学校教諭)

■第5章 教員養成と教員研修等における動物との関わり方の指導
(1)教員養成学部での「人と動物の関係」の指導     桑原 保光(群馬大学非常勤講師)
(2)幼児教育学科での「人と動物の関係」の指導     中川美穂子
(3)学校での動物飼育を充実させるための教育センター等の役割
                                                加藤 尚裕 (吉身町立吉見中学校教頭)
 (4) 動物飼育をもとにした生命尊重にかかわる教員研修の方策
                                                 武  倫夫 (群馬県総合教育センター指導主事)
(5)管理職研修での「飼育動物の飼養と管理」についての必要性
                                                      星 美千也 (さいたま市教育委員会・指導主事)
(6)学校経営と動物飼育                      塚田 庸子 (川崎市教育委員会教育専門員)
(7)生命尊重の指導を学校教育の基本に据える  池田日佐子 (西東京市立保谷第2小学校校長)
(8)獣医師会による教員対象の研修会               中川美穂子

■第6章 生命尊重の心を育む教育実践
(1)教室でのモルモット飼育                      森田 和良
(2)命を実感できる生活科の授業           石島 敦子 (栃木県佐野市立船津川小学校教諭)
(3)生き物と関わることで育つ子どもの心     中村 光子 (杉並区立大宮小学校教諭)
(4)昆虫の飼育を通して生命を学ぶ            一寸木 肇 (神奈川県足柄市立福沢小学校教諭)
(5)動物ふれあい教室―群馬県獣医師会の学校支援     桑原 保光
(6)動物園での動物とのふれあいを考える     並木美砂子 (財)千葉市動物公園協会普及係長)
(7)畜産実習を通して生命を実感する―総合的な学習の時間における「農業科」の実践から
                   野村 和江(千葉県和田町立北三原小学校教諭)

■第7章 学校での動物の飼い方           中川美穂子
(1)ウサギ
(2)ニワトリ(チャボ)
(3)ハムスター
(4)モルモット
(5)セキセイインコ・ブンチョウ
 



文部科学省委嘱研究(いわゆる文部科学省の飼育マニュアル)
「学校における望ましい動物飼育のあり方」

目次

まえがき

第1章 子どもの成長・発達と動物飼育
第1節 幼児と動物飼育
第2節 児童と動物飼育・

第2章 学校における望ましい動物飼育
第1節 飼育動物にあたって
第2節 心をはぐくむ飼育活動
第3節 飼育動物の例(ウサギ、モルモット、ハムスター、ニワトリ・チャボ)

第3章 動物飼育の課題と対策
第1節 飼育動物の疾病と対策
第2節 学校における動物飼育の工夫
第3節 動物飼育のためのネットワークづくり
第4節 動物飼育と関係法令

第4章 動物飼育の活動例
第1節 幼児における動物飼育の活動例
第2節 小学校低学年における動物飼育の活動例
第3節 小学校中・高学年における動物飼育の活動例
第4節 子どもの生活と動物飼育の例

参考資料 小学校学習指導要領における動物関係の記述抜粋

調査報告 日本初等理科教育研究会
 
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日本初等理科研究会 委嘱研究報告書作成委員(職名はH12年度現在)

       大西 秀彦     筑波大学付属小学校教諭)
       小野寺萬亀子 東京都文京区立ちどり幼稚園
       加藤  稔   千葉県習志野私立秋津小学校教諭
       桜井 富士朗 東京都獣医師会
       澤田 妙子   神奈川県川崎市立宮崎小学校教諭
       白岩 等    筑波大学付属小学校教諭
       鷲見 辰美   筑波大学付属小学校教諭
       一寸木 肇   神奈川県足柄上郡大井町立大井小学校教諭
       辻 弘一     社)東京都獣医師会会長
       露木 和男   筑波大学付属小学校教諭
       中川 美穂子  日本小動物獣医師会学校飼育動物対策委員会副委員長
       福島 有子   東京都文京区立明化幼稚園長
       藤井 千恵子  千代田区教育委員会指導主事
       森田 和良   筑波大学付属小学校教諭
       山口 令司   筑波大学付属小学校副校長

       協力 社)日本獣医師会