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さよなら。いつかわかること      


2007年 アメリカ   

<監督>ジェームズ・C・ストラウス
<キャスト>ジョン・キューザック , シェラン・オキーフ , マリサ・トメイ , メアリー・ケイ・プレイス , アレッサンドロ・ニヴォラ

<ストーリー>
アメリカ、シカゴ。スタンレー(ジョン・キューザック)の妻グレイスは、陸軍の軍曹として、単身赴任中。家に残るスタンレーは、二人の娘たち(シェラン・オキーフ、グレイシー・ベドナルジク)とともに、妻の留守を守っていた。そんなある日、スタンレーの元に、グレイスの戦死の知らせが届く。スタンレーの悲しみは大きく、二人の娘たちにも、その事実を告げられない・・・。

<感想>
悲しくて悲しくて、見ながらずっとグジュグジュと泣いていました。
イラクで従軍していた妻の戦死の知らせを、娘たちに言い出せずに、いつもと違う行動を取ってしまう父親の話です。

冒頭は、厳格な父と、娘たちとのぎこちない生活ぶりが描かれています。
父と娘なんて、こんな感じなんだろうなと思いますねぇ。お互いにどう付き合っていいのか、何を話していいのか分からない、この感じ。よく表現できていました。やはり、娘と父親って、母親が間に入ってちょうどいいのかもしれませんね。

その後、妻の訃報が夫に告げられ、茫然自失する彼。
あまりの悲しみのために、娘たちに言い出せない気持、分かります。
口に出したら、自分自身がどうなってしまうかわからない・・・っていう感じなのでしょう。

でも、こんな大事なこと、言わないわけにはいかない・・・でも・・・。
ということで、父は、突然、娘が一番行きたがっていた、遊園地に向かいます。

スタンレーの、深い悲しみと、父親としてしっかりと娘たちに伝えなければならないというプレッシャー。このあたりが、非常によく分かって、胸が痛みました。電話で、応答メッセージを聞くなんて、ほんと、泣かされます。
そして、娘は・・・・。
8歳のドーンは、何も分からないとしても、しっかり者の12歳のハイディは、遊園地行きを楽しみながらも、何かおかしい、と思っています。でも、彼女も怖くて、口に出せない・・・。彼らの悲しみの強さは、こうして感想を書いていても、思い出して、涙が出てしまいます(TT)。

主演は、ジョン・キューザック。長いこと、彼のことが苦手だったのですが、最近は、苦手の原因だった”つるっ”とした感じが薄れて、良くなってきました。特にこの映画の彼は、すばらしいです。彼の押さえ込んだ悲しみや苦しみが、こちらに強く伝わってきました。
娘を演じる子役ちゃんも、とってもキュート。特にお姉さん役のシェラン・オキーフが、子供なんだけど、大人びた雰囲気を持つ美人ちゃんでした。(2009,07,17)



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