シネマチェックトップページ50音別indexナ行index 


人魚の眠る家      


2018年 日本
ミステリー   

<監督>堤幸彦
<キャスト> 篠原涼子 , 西島秀俊 , 山口紗弥加 , 松坂慶子, 坂口健太郎

<ストーリー>
薫子(篠原涼子)の娘、瑞穂(稲垣来泉)がプールでおぼれ、意識不明になる。病院に駆けつけた両親に、医者(田中哲司)は、回復の見込みがないことを告げ、臓器提供についての話も始まる・・・。

<感想>
東野圭吾さん原作なのに、原作未読だったので、映画を見る前に大急ぎで読んでからの鑑賞でした。
映画が先か、原作が先かは、いつも悩むところですが、やっぱりネタバレになったとしても、本を先に読まないと落ち着きません。

と言うわけで、どういうストーリーで、結末がどうなるか、十分分かっているのに、結局泣いてしまいました。

原作が何重にも考えさせられる話になっている上に、俳優陣の熱演が相まっての涙です。
母親の気持ちもよく分かるのですが、周囲の人たちの反応も、また、理解出来るのです。
周りの人たちも、男女を問わず、泣いている人が多かったようでした。

脳死と心臓死。
医療の進歩はとても心強いことですが、まだまだ解明出来ていないことが多くて、それ故に、こんなに悩ましいことが起きてしまいます。
それが、子供なら、なおさらのこと・・・。
映画を見ながら、もし自分の子供ならどうするか、ということを誰しも考えたのではないでしょうか。
ストーリーは、人の心の動きを無理なく描いていて、共感させられつつ、この難しい問題を考えることに誘導されてゆきました。

主演の篠原涼子さんは、子の母親としての強さと狂気を感じさせる演技で、圧巻でした。(2018,11,17)



シネマチェックトップへ