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ボクサー      


1997年 アメリカ (THE BOXER)
ロマンス・スポーツ   

<監督>ジム・シェリダン
<キャスト>ダニエル・デイ=ルイス , エミリー・ワトソン , ブライアン・コックス

<ストーリー>
14年の刑期を終えて出所したダニー(ダニエル・デイ=ルイス)は、昔住んでいた町に帰って、昔のように、ボクサーの夢を追いかけようとしていた。また、その町には、かつて恋人だったマギー(エミリー・ワトソン)が、今は人妻となって、住んでいた・・・。

<感想>
基本は、ロマンスですが、その背景にあるのは、暗くてやりきれない状況です。

IRAのテロリストとして14年間投獄されていたダニーは、ようやく出所する日を迎えるが、故郷の町に帰っても、人々は、誰もいい顔をしない・・・。
というのも、彼は、服役中からすでにIRAとの関係を絶っていたようで、そんな彼の存在は、もはやIRAにとっては、危険そのものとなっていたのです。

その後、ダニーは、自分の夢だったボクサーを目指して、ジムを再建し、近所の子ども達にも、夢と未来を与えようとします。
また、14年前、恋人だったマギーとの仲も、徐々にほぐれだし、大人の恋へと変化しはじめていました。
しかし、そのことも、まわりをいらだたせる原因となるのでした。

IRAの複雑な状況を、ダニーの出所、刑務所での結婚式、物置に隠されていた物、警察からの贈り物、二人の逢瀬などで、徐々に描き出してゆきます。

宗教を巡る対立は、いつの時代も根深いです。
よりよい世界を目指す気持ちは、同じなのでしょうけど、どうして、こんなに憎しみ合うのか、理解に苦しみます・・・。

この難しい状況の中でのロマンスを、演技派のダニエル・デイ=ルイスと、エミリー・ワトソンが細やかに演じています。

ラストは衝撃的で、IRA自体の混乱と闇を表しているようでした。 (2015,11,21)



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