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蛇イチゴ      


2003年 日本 コメディー

<監督>西川美和
<キャスト>宮迫博之 , つみきみほ , 大谷直子

<ストーリー>
明智家は、サラリーマンの父(平泉成)、祖父(笑福亭松之助)の介護をする母(大谷直子)、しっかり者の小学校教員の倫子(つみきみほ)、そして、痴呆症の祖父の4人家族。一見、幸せで、平穏な家族だった。そんなある日、祖父が死んだ。その葬儀会場で、かつて父に勘当された兄、周治(宮迫博之)と10年ぶりに再会する。しかし、その会場に、取り立て屋がやってきて、父親の秘密が明らかになる・・・。

<感想>
幸せそうに見える一家には、実は秘密があり、その秘密が明らかになることで、家族の本音が見えはじめる・・・。
家族の表の顔と、内側の顔とのコントラストがとてもリアルで、ついつい苦笑いでした。

父親の秘密、母親の秘密、そこへ、大嘘つきの兄が戻ってきた。
そんな家族や恋人のために、深く傷ついた、生真面目で堅物の倫子が、最後に取った行動は・・・。

いい加減な兄を持ったために、いい加減なことを許せなくなってしまった生真面目な倫子が痛々しかったです。彼女だけが周囲にも、自分にも嘘をつけずに、まっすぐに生きてきたのに・・・。

家族それぞれの性格付けと、それを演じたキャストが、とても良かったです。
熱血サラリーマンを演じる父親。家族のために不満を抑え込んで生きてきた母親。生来の詐欺師の兄。まっすぐな妹。それぞれの役割をきちんと演じていて、とてもリアルな家族が描かれました。

ラストの瑞々しくて平和な蛇イチゴが印象的です。やはり、家族はどこかでつながっているものなのでしょうね。

監督は、「ゆれる」が絶賛された西川美和。まだ見れていないので、楽しみです。(2008,08,23)



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