シネマチェックトップページ50音別indexハ行index


ハンティング・パーティ      


2007年 アメリカ・クロアチア・ボスニア・ヘルツェゴヴィナ アドベンチャー・コメディー・スリラー・戦争   

<監督>リチャード・シェパード
<キャスト>リチャード・ギア , テレンス・ハワード , ジェシー・アイゼンバーグ , ダイアン・クルーガー

<ストーリー>
命がけの活躍をする、人気戦場レポーターのサイモン(リチャード・ギア)は、サラエボ虐殺の生中継で感情的になり、局を解雇されてしまう。その時以来、彼の悪い評判だけが流れていたが、ある日突然、かつての相棒のカメラマン、ダック(テレンス・ハワード)の前に姿を現わした。そして、大きなスクープがあると、話を持ちかける・・・。

<感想>
2000年10月に雑誌「Esquire」に掲載された記事を原案として作られた映画だそうで、記事の内容は、サラエボ紛争終結後、あるジャーナリスト達が、逃走中だった実在の戦争犯罪人ラドヴァン・カラジッチを追跡した時の体験談だったそうです。

映画の冒頭は、戦場レポーターとして特ダネを撮ろうとするサイモンと、ダックの命がけの取材の様子が描かれています。
よく、ニュースでも、戦場の様子を伝える映像やリポートがありますが、あの映像も、こんな感じの、危険と背中合わせな状態で、撮られているのでしょう。TVのこちら側で見ているだけでも、銃弾が飛び交っていて、危ない!と思うことがあるのだから、本当に、危険な仕事ですよね。
でも、そんな危険な現場でも、バカなことを言って笑ったりする・・・というか、笑い無しでは、やってられないほど危険なのかもしれませんけど・・・なんかそういうところが、妙にリアルに感じました。

でも、その後、フォックスを追って山に入ると、そんな余裕も、薄れます。それこそ、正真正銘の命がけの追跡。
そんな時でも、無銭飲食をしてしまうサイモンは、たいした男ですね(^^)。

映画は、嘘から出た真実、真実から出た嘘も描いて、それぞれの複雑な事情もかいま見せてくれます。でも、彼らのラストの行動は、見ている側の鬱憤を晴らしてくれました。

主演はリチャード・ギア。いつものダンディーな雰囲気から一転して、戦場の中を駆け回るタフな男を演じています。あの彼がこんな役を?!と思っていましたが、なかなか良かったです。人を食ったような態度も、そして、お茶目で、したたかなところも、役柄によく合ってました。やっぱり彼は、何をしても魅力的な方ですね(^^)。
彼の相棒のカメラマン役のテレンス・ハワードも、ギアをもり立てて、いい演技でした。
ただ、ジェシー・アイゼンバーグが、違和感があり、また、存在感も薄かったです。実際に、彼のような駆け出し記者もあんな危険な取材に同行してたんでしょうかねぇ。まあ、彼がいたことで、張り詰めたシーンも、ちょっと和んでいましたが・・・(^^)。(2009,07,07)



シネマチェックトップへ