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ボーダーライン      


2015年 アメリカ (SICARIO)
アクション・犯罪   

<監督>ドゥニ・ヴィルヌーヴ
<キャスト> エミリー・ブラント , ベニチオ・デル・トロ , ジョシュ・ブローリン , ダニエル・カルーヤ

<ストーリー>
FBIの女性捜査官、ケイト・メイサー(エミリー・ブラント)は、その働きを認められて、メキシコの麻薬組織の撲滅を目指す特殊任務に抜擢される。しかしその任務には、深い闇が渦巻いていた・・・。

<感想>
エミリー・ブラント主演ということで、少々甘く考えて見始めましたが、想像以上にダークな作品でした。

FBIの女性捜査官のヒロインがメキシコの麻薬カルテルを壊滅するための特殊チームに加わり、その驚くべき実態を目の当たりにする・・・という話です。

彼女が、映画の冒頭に関わった、人質の大量殺戮も凄惨な現場でしたが、麻薬カルテルがらみの事件は、比べものにならないぐらいの深い闇が渦巻く世界だったのです。
そして、それに関わっている、味方であるはずの人たちの、これまた怪しげなこと!

それまで彼女が遂行してきた任務とはまるで違う現場に放り込まれ、呆然とするばかりの彼女の戸惑いが強く伝わってきました。

仲間以外を信じることを禁じられ、街中は、銃弾が飛び交い、戦争かと見まごうばかりの有様。
法は意味をなさず、ただ、利用されるだけの任務とは・・・。

これが現実なのかと、戦慄しました。
この深い闇をどうにかするには、法に則ってとか、規則がどうのとか、言っている場合ではないということがよく分かります。
日本に住んでいると、まるで遠い世界の話ですが、こんな現実もあるわけですね。

主演のエミリー・ブラントは、いろいろな役柄を演じて、楽しませてくれますが、この役は、ハードでしたねーーー。悪くなかったけど、ちょっと線が細すぎたかな〜?!
そして、なんと言っても、ベニチオ・デル・トロの存在感がすごい。
寡黙で、思い詰めた表情の中に、彼の非情な過去が塗り込められているようでした。(2017,10,08)



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