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パブリック・エネミーズ      


2009年 アメリカ 伝記・犯罪・歴史・スリラー   

<監督>マイケル・マン
<キャスト>ジョニー・デップ , クリスチャン・ベイル , マリオン・コティヤール , ビリー・クラダップ , スティーヴン・ドーフ , ジェームズ・ルッソ , デヴィッド・ウェンハム , ジョヴァンニ・リビシ , リーリー・ソビエスキー , リリ・テイラー , キャリー・マリガン , ジェイソン・クラーク , スティーヴン・ラング

<ストーリー>
大恐慌時代、銀行だけを狙って金を強奪するジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)は、民衆から熱い支持を得ていた。ある日彼は、ビリー・フレシェット(マリオン・コティヤール)と出会い、恋に落ちる・・・。そんな折り、警察のフーバー長官(ビリー・クラダップ)は、デリンジャーを社会の敵=パブリック・エネミーズとし、捜査官としてメルヴィン・パーヴィス(クリスチャン・ベイル)を抜擢し、彼の逮捕に全力を注ぐ・・・。

<感想>
ジョニー・デップの新作、やっと見てきました。
久々に、素に近いメイクのジョニーは、やはり男前で素敵です。
しかも、時代は、大恐慌の暗い時代。映画的に一番映える時代です。
颯爽と銀行強盗をして、無表情にマシンガンを撃ちまくる彼らの姿は、なんて様になっていることでしょう!

それにしても、この時代の銀行強盗の派手なこと・・・(^^;。
警察の捜査も、まだまだ杜撰(ずさん)で、今見ると、少々滑稽でさえありました(^^;。
捜査予算もなさそうでしたしねぇ(^^;。
そんな中、クリスチャン・ベイル演じるメルヴィン・パーヴィス捜査官は、警察のメンツにかけて、必死に頑張っているのが、彼の目つきの真剣さ!?に表れていました。

そして、デリンジャーと、ビリーとの出会い。
ジョニーとあんな風に出会って、あんな風に恋に落ちたら、素敵でしょうね〜(^^)。
ビリーを演じたマリオン・コティヤールは、男たちの世界に、一輪の華が添えられたかのように、美しく、見惚れてしまいました。
彼女の登場するシーンは、どれも、あでやかで印象的です。

もちろん、ジョニー・デップは、あらゆるシーンで、男の色気を感じさせるたたずまい。
冒頭の脱獄シーンも見事だし、仲間を最後まで見殺しにしないところとか、ビリーを見つめる瞳の輝きの強さとか、彼の魅力満載です。

しかし、映画としては、惜しいことに、31年の波瀾万丈な人生を生きた男の物語としては、思いの外、盛り上がりに欠けて、少々平板だったように思いました。
彼を追い詰める側である、FBIからの視点でも描かれているし、時代遅れになりつつあった銀行強盗という仕事!?に対するデリンジャーの思いもあったりと、いろいろ詳しく取り込みすぎな気もしました。

さらに、この時代の男たちのファッションは、コートに中折れ帽と、皆同じ格好なので、人の見分けが付きにくくて、苦労しました。
ラスト近くの銃撃戦でも、いったい誰が撃たれて、誰が逃げのびたのか、分かりにくかったです・・・(^^;。

また、映画を観た後に知って驚いたのが、彼が銀行強盗をはじめて、この映画のラストまでの期間が、1年ちょっとだったという事実です。
そんなスピード感、全く感じられませんでした・・・(^^;。

そんなわけで、なんか、惜しい、もったいない感じのした映画でしたねぇ。(2009,12,19)






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