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ミッション      


1986年 イギリス 戦争

<監督>ローランド・ジョフィ
<キャスト>ロバート・デ・ニーロ , ジェレミー・アイアンズ , エイダン・クイン  , リーアム・ニーソン 

<ストーリー>
南米奥地、イグアスの滝の上流で、イエズス会の神父が殉教した。彼をその地に派遣したガブリエル(ジェレミー・アイアンズ)は、今度は自らこの地に立って布教しようと、滝を登り、グァラニー族の中で神の教えを説いていた。そんなある日、奴隷商人、メンドーサ(ロバート・デ・ニーロ)が村にやってきて、村人を奴隷として連れて行ってしまう・・・。

<感想>
昔見たことがあるのですが、滝のシーンだけしか覚えていなかったので、また見てみました。
再び見ても、やはり滝のシーンは、圧巻ですね〜。これなら、私の少ない記憶保管場所にも、印象が残るはずです〜〜(^^)。

映画では、彼らの伝道に対する熱い熱意が伝わってきます。彼らをここまで苦難の道に進ませる宗教の力って、いつもながらすごいとしか言いようがないですね。ジェレミー・アイアンズは、その外見も相まって、まるでキリストのようにさえ見えました。
それなのに、その上層部では、全く違ったことを考えているのですから、彼らの努力は、いったい何だったんだろうと、思います。

主演のロバート・デ・ニーロも、すばらしかったです。いい顔してますね〜(^^)。奴隷商人から、ある事件をきっかけとして神父として生きようと決意する彼。ガブリエル神父とは、正反対の行動を取る彼は、最後に、どんなことを思ったのでしょうか・・・。

ただ、映画を見始めたとき、思ったのは、この村の昔からあったであろう宗教、彼らの神などは、いったいどうなったのだろうということです。村ごと全部が改宗してしまったのか、それとも、それらとキリスト教とは共存しているのか。
土着の宗教や神は、彼らを救わないのか、心のよりどころではなかったのか。
彼らに、キリストの教えを説き、歌を歌わせることは、神父たちの、思い上がりなのではないか、とさえ思えてきます。
こんな事考えるのは、無宗教ゆえなのでしょうけれど、どちらの宗教にも肩入れしない中立の立場から見ると、そんな素朴な疑問がわいてきてしまいます。
映画の最初でも、ナレーションがあったように、神父らが布教に入らなければ、村の人々の運命も違ったかもしれないという事実もあるわけで、重く、考えさせられる映画でした。(2006,05,26)



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