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わが教え子、ヒトラー      


2007年 ドイツ (MEIN FUHRER - DIE WIRKLICH WAHRSTE WAHRHEIT UBER ADOLF HITLER)
コメディー・戦争   

<監督>ダニー・レヴィ
<キャスト>ウルリッヒ・ミューエ , ヘルゲ・シュナイダー , ウルリッヒ・ノエテン

<ストーリー>
1944年。敗色濃いナチス・ドイツは、国民の士気を高めるために、ヒトラー(ヘルゲ・シュナイダー)の演説シーンを収めたプロパガンダ映画の製作を考えていた。しかし、自信喪失に陥っていたヒトラーは、演説出来る状態ではなく、苦肉の策として、かつてヒトラーに演技指導をしたことのあるユダヤ人俳優、アドルフ・グリュンバウム教授(ウルリッヒ・ミューエ)を収容所から呼び寄せることにするが・・・。

<感想>
ヒトラーを題材にしたコメディーです。

自信喪失したヒトラーに自信を取り戻させるために呼び寄せた人物は、収容所で、人間扱いされていなかったユダヤ人俳優だった・・・。という、奇想天外な話です。
実際に、ヒトラーに演技指導した人物はいたそうですが、もちろんユダヤ人ではなかったようで、
もし彼をユダヤ人に置き換えたら・・・という、監督の発想から作り出されたフィクション映画です。

あり得ない話ではありながら、
自信を喪失したヒトラーが演説出来なくなっていたり、
一つの命令が受理されるまでの煩雑さや、
ユダヤ人である俳優との交換条件など、
ありそうな出来事が、大まじめで描かれていて、面白かったです。

ただ、コメディーではあるものの、
題材がヒトラーであることと、
制作国がドイツであることで、
楽しく笑い飛ばすような所までは至ってはいません。
特に、ラストは、シリアスで、衝撃的でした。

でも、あの当時のドイツを、違った角度からとらえた映画として、面白かったと思います。

主演は、「善き人のためのソナタ」のウルリッヒ・ミューエ。
いい役者さんですね〜。
しかし、惜しいことに、彼は、この映画のあと、胃がんにより、永眠されました。合掌。(2011,04,16)



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