獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199907-147

猫の乳腺腫瘍について、小島さんへ。
投稿日 1999年7月14日(水)20時15分 田口正行

猫の乳腺腫瘍は前胸部の乳腺に発生しやすいとされています。
犬の乳腺腫瘍では50%は良性とされていますが、猫では80%ほどが悪性の腫瘍とされています。

乳腺腫瘍にはステージ分類というのがあって、ステージが進行するほど手術後の局所の再発や、遠隔転移などを起こしやすくなり予後も悪くなることが知られています。
犬では腫瘍の直径が3cmと5cmでステージが上がりますが、猫では1cmと3cmで同じステージになってしまいます。ですから犬よりも早期に手術を行う必要があります。

 小島さんの猫さんではもっと早く手術に踏み切るべきであったと考えられますが、現在の状態でまず行わなければならないのは胸部のレントゲン検査です。
もしも遠隔転移をしてしまっていれば、原発の乳腺腫瘍に自潰などがないかぎり手術の適応から外れてしまいます。
遠隔転移が認められなければ、僕ならばなるべく早く手術を行って切除した組織を病理検査します。
その後の抗癌剤についても飼い主さんに説明した上で治療方針を決めていきます。

 何がなんでも病院へは行かないのであれば、考えられる治療?方法はアガリクス内服やプロポリス内服なども行う場合がありますがあまり効果は期待できないと思います。


◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。