昨今のチワワ×チワワまたミニチュアダックスフント×ミニチュアダックスフントの交配には血統・系統の情報不足や遺伝による先天疾患考慮不足がとても多くなっています。
その結果、心身が健康とはいえない仔犬がどんどん生まれています。
見た目はチワワまたはミニチュアダックスフントであっても、体や心のなかに病気の芽が隠れている子がとても多いのです。
単一犬種同士の交配でのそういう実情と同じように、いえ、異犬種同士だとますますそれが心配です。出ては困る遺伝的要素が強く出てしまう劣性遺伝をもたらしやすいのです。
チワックスは人気が高まりつつありますが、まだ犬種として固定されたわけではありません。
「こんなのがいたらかわいいな」という発想がほんの少しだけ形になった段階です。
いずれ正式に犬種として固定されるかもしれませんがそれにはこれから何十年かの歳月が必要ですし、そのためには「淘汰」という現実を経なければなりません。
つまり、よい子を残し、よくない子は残さないという現実です。
そして、それはチワワおよびミニチュアダックスフントの血統・系統を熟知し、
遺伝の専門知識をもつ者だけが関わるべきことなのです。
淘汰は、一般家庭や素人さん(失礼な言い方でごめんなさい)が手を出すべきではない厳しい作業なのです。
自分のうちのコの赤ちゃんはかわいいだろうな、と思う気持ちはとてもよくわかります。
でも、チワックスという犬の将来のためには、今はまだ繁殖はプロだけに任せなければならない、
私はそう思うのです。
厳しい意見だと思うかもしれませんが、それがチワックスのためなのです。
どうかわかってください。

去勢手術をするときは何を基準に病院を選べばいいのかですが、
去勢手術だけでなくどんなことも、病院とのおつきあいは<信頼関係>です。
「この先生ならおまかせできる」と判断できること、それがいい病院・いい獣医さんです。
つまり、いい病院は元からあるのではなく、いい病院と思うか思わないかを飼い主さんが決めることなのです。
受け身でいてはいつまでもいい病院は見つからないと思います。
いろんなことを聞く姿勢を飼い主さんがもつことから始まるのですね。

歯が鮫のように２列にはえている(二重歯)が問題となるのは、
食べカスが残りやすく歯周病の原因になりやすいことです。
また、必要以上の歯を支えているためアゴの骨に負担がかかり、
ひどい場合は目・鼻・耳や脳を少なからず圧迫する要因になります。
抜歯できるようなら抜歯するにこしたことはありません。
そのほうが将来のいろいろな不安を取り除くことになりますよ。