獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200112-68

レス2題
投稿日 2001年12月6日(木)13時40分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

 いたずら。
 推測ですが、いままでは寝ていたんでしょうね。それが、小梅ちゃんに影響されて一緒に遊んでいるのではないでしょうか。ネコの場合、ヒトがいるとその存在が重しになって静かにしているのが、留守になったり眠ったりするとはしゃぐこと、多いですから。
 つまり、新たにネコを迎えたストレス、というのと違うような気がします。むしろ楽しんでいるのではないかと。ことにネコが高い位置の小物にじゃれて転がして落とせばイヌに一緒にじゃれるとか、なかなか落ちて来ないと何か代わりのもの齧るとか。
 分けておくのはストレスになりそうなので、できればいつも一緒にしてしまいましょう。おとなしいイヌで、ネコに逃げるられる運動能力と逃げるための高い場所があるなら、間違って咬み殺してしまう事故の確率は無視できるほど小さいと考えます。

 そのうえで、ネコを疲れさせるというのはいかがでしょう? 夜などの時間がある時でよいので、猫じゃらしや、懐中電燈の光を壁に当てる(壁にベニヤ板など貼っておけば傷み防止になります)、ボールを使うなどして、ネコを主眼にじゃらします。ネコはあまり持久力ありませんので、息が荒くなってきたらそれ以上は無理させず。イヌも一緒になって騒ぐでしょうが、好きにさせてOKです(ネコを踏みそうな不器用な大型犬なら別ですが)。
 猫じゃらしなど振ることで、ネコの捕食衝動が解発され、ヒトがいてもその重さを無視して暴れます。そこで有り余っている衝動が発散されれば、ヒトが留守になっても解放されなくなるのを期待するわけです。ネコもいずれ落ち着いてきますから、それまでが踏ん張り所だと考えます。


 トイレ。
 尿の場合、染み込みが速いところが好きなイヌが多いようです。その意味で、新聞紙よりはペットシーツがやはりベターです。ただ、高分子吸収体は、水には強くても塩水になると性能がガタ落ちなので、絨緞や布団にはかなわないんですが。糞と同じで踏ん張りも関係しますけれど。
 糞の場合、たぶん何度か回ってから踏ん張るので、今度は足下の不安定が問題になります。踏ん張って腰を落とす時に足下がズレると落ち着いてできないようです。

 で、考え方としては、まずお膳立てとして、「絨緞より良いトイレ場所を設定する」ことを考えます。トイレの改善としては、少しもったいない気がしても、習慣が改まるまでは大きなペットシーツに。そして、「より良い」なので、絨緞のトイレとしての快適さを下げる工夫も。剥がせればベスト。できなければ、塩素やスチームでキレイにした上で、当面、その上からビニールシートなど敷いて完全に覆ってしまいます。踏ん張りにくく、尿が流れてきて足が濡れたりして、トイレとして不快なようにするわけです。
 と、正規のトイレでする確率が高まります。と、誉めてやることが可能になります。多く誉めてやれるようになります。それによって習慣が変化するのを期待します。

 ある行動をとったときに、その動物にとって好ましいことが起きると、その行動は強化され、習慣化します。今の場合、絨緞の上だと気持ちがいいので、絨緞が習慣化されてしまったわけです。
 今度はペットシーツの上でやったときに、絨緞並みに気持ちよく、かつ、大いに誉めてもらえるという好ましいことを付け加えて、ペットシーツを習慣化したいわけです。ただ、習慣を変えるのは面倒ですから、古い習慣が起きにくく、新しい(ヒトが望む)行動が起きやすくするために「お膳立て」するわけです。

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