獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200501-21

Re:留守番ができません
投稿日 2005年1月12日(水)15時05分 投稿者 パールちゃん

すみれさんへ。
生後半年はもう仔犬ではないのに「まだ子犬なので」と書いているところに原因があるように感じます。
「まだ子犬」と思っていることがいろんな場面で「かまいすぎ」になり、
それが「自立できない子=お留守番に耐えられない子」にさせているのではないでしょうか。
カーペットをくちゃくちゃにしようがシーツを噛もうが食糞しようが、
帰宅したときに死んでさえなきゃいいわと開き直ってみてはどうでしょう。
コーギーちゃんとしては一生懸命お留守番をしているのです。
でも、置いていかれてさみしくて、さみしさと闘うためにカーペットに八つ当たりして気を紛らわせているのですから。
「あああ、またカーペットをこんなふうにしちゃったーー」だと、
「えへへ、こうするとおかあさん喜ぶんだな」と犬は受け止めます。
帰宅したらカーペットなんか見向きもせず、しばらくはくちゃくちゃのままにしておいて、
犬にさりげなく「ただいま」と声をかけてください。
留守中に犬が破壊したものを片づけるのはできれば犬が見ていないときに。
散らかされては困るものは最初から排除しておく工夫をすればいいことです。
八つ当たりの成果を認める態度を見せてしまうと犬はいつまでも物への八つ当たりを続けます。
八つ当たりに気づかないフリをしていれば物へさみしさをぶつけることはなくなり、
そうすれば鳴き続けたりすることもなくなります。
寝ている間にそっと出かけるのはいいことではありません。
犬にしてみれば目覚めたときに「あれっ? いない?」ととても不安になりますから。
ちゃんと目を見て「出かけるからね。ちゃんと待っててね」と伝えるほうがいいです。
まだ子犬だからではなく、もうオトナなんだから留守番できるよねと犬を信じてあげてください。

トイレの回数が多いのも、1回用を足したトイレで2回目以降をせずトイレ以外でしてしまうのも、仔犬扱いを続けていることが影響しているせいだと思います。
トイレで用を足したことをオーバーに誉めることを続けすぎると犬は誉められたくて頻繁に排泄をします。
オーバーに誉めるのはトイレを覚えていく過程だけでいいのです。
一度トイレを覚えたらあとはトイレのたびに「いい子ね」と軽く声をかけるだけでいいです。
排泄直後にすぐトイレを片づける姿を見せていると、犬はきれいじゃないとしちゃいけないんだなと覚えてしまい、結果、排泄済みのトイレを使わなくなってしまいます。
人が犬に見せる態度が大切です。
排泄物がまだ残っているトイレに対して「早くきれいにしなきゃ」という態度を見せると、
犬はきれいになってからしなきゃいけないと思うようになってしまいます。
どうか犬を混乱させるような態度は見せませんように。
犬はそこがトイレだとわかっているんです。犬を信じてあげてください。

海が好きさんが書かれた『時間のかかるおやつ』は私はおすすめしません。
取り出しにくい食べ物や噛みづらい食べ物には危険が伴います。
夢中になるあまり外側のものを飲み込んだり、噛みづらいものを丸飲みしたりするのは事故の元になります。
さみしいだろうからとぬいぐるみを置いておくのも危険だと思います。
ぬいぐるみの目鼻のボタンや中身の綿を飲み込んで窒息した例があるのを多々聞いていますから。
物で安心を与えるのではなく、必ず帰ってきてくれるという信頼を与える努力をしてみてください。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。