獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200503-31

Re:膝蓋骨脱臼について
投稿日 2005年3月9日(水)20時46分 投稿者 りんママ

先天性と後天性(飼育環境などフローリングですべったり落下などの外傷性)なども一因といわれていますが、多くの場合は先天性の遺伝性疾患と考えられています。

軽症であれば、若齢期には自分で足の屈伸で整復出来る犬でも加齢とともに症状を悪化させることになりりますので、早めの手術を薦められる事が多いと思います。
いつ手術をするのかは軽症であれば飼い主さんの判断になりますでしょう。
そのままなおう病気でもありません。
また、完治に関しては、退院後管理や術時の状態によります。
退院後自宅での管理が悪ければ完治しない事もあり得ます。

症状は、グレード1〜4まで4段階に分類され、この数字が大きくなるほど状態が悪いです。
グレード2以上は外科的手術により修復する必要があると言われています。

グレード1:
 一番軽い症状で無症状の場合も多い。膝蓋骨は正常な位置にあり、足を伸展させて膝蓋骨を押すと脱臼しますが、放すと自然に整復されます。

グレード2:
 膝関節が不安定で寝起きの時のように膝関節を屈曲していると脱臼し、跛行(びっこ)したりしますが、指で膝蓋骨を押すと整復出来ます。若いうちは特に生活に支障はなくても加齢と共に骨の変形を伴ったり、膝蓋骨を支える靭帯が伸びてグレード3に移行するとされています。

グレード3:
 膝蓋骨が常に脱臼している状態で、指で押せばまだ戻して修復することができる範囲でがまた脱臼してしまう状態です。膝を折り曲げたまま跛行するようになり、大腿骨や頸骨の変形も見られるようになります。

グレード4:
 外れた膝蓋骨を指で整復することはできません。犬はうずくまったような姿勢で歩行するか前肢に体重をので膝を曲げたままの状態で跛行します。


>それからジャンプなどのふとしたきっかけで1日数回 、ほぼ毎日左後ろ足が外れてました

私は、B先生の診断が正しいように思います。
慣れた先生であれば触診でも判りますが、レントゲンを撮ることで正確な状態を確認することが出来ますよ。
それによって、獣医さんと外科的手術・レーザー治療など含めてご検討されると良いと思います。
ジャンプなどは悪化させますので気をつけて下さいね。

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