獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200412-41

Re.ウサギの後ろ足について
投稿日 2004年11月30日(火)23時38分 投稿者 チーママ

ともさん 心落ち着かないでしょう。お察しします。

大体にしてウサギの骨折は他の動物に比べ、治癒時間が
非常に長くかかります。ほとんどがテーピングか
ケージレスト(ゲージの中に入れたままにして行動を制限する)
で1ヵ月半くらいと、ものの本には出ています。
それでも経過は完全とは言いにくいと、ウサギ専門クリニックの
獣医さんは書いています。
まずは結論から言いますと、経験の豊かなウサギを得意とする
獣医さんにとっては、オペの術式自体は難しくはないと思います。
またどのような断肢(どこまでを取り除くか)をするかでも違うでしょう。
そして一番は、それにウサギさん自体が耐えられるかと言う問題です。
個々のウサギさんの体力、検査数値等によってもリスクは違いますし、
性格(臆病・おとなしい・活発等)でも反応は違うでしょう。
たとえば我が家。オスのシジミは全身麻酔も比較的に標準的に
こなします。ところがメスのユキは、麻酔後の腸の立ち上がりが
非常に悪い。全身麻酔というのは、その間腸の動きも止まってしまうのです。
麻酔から覚めての腸の再起動が上手くいかないのです。
今後全身麻酔が必要な時は、あらかじめ万全の処置を準備して
という話になっています。
つまりユキ専用の術後の対応が必要と言う事ですね。
ですからともさんのウサギさんはどうなのかは、かかりつけの獣医さんと
飼い主さんにしか分かりません。6歳というと、一般的にはリスクが
高くなると思います。
ともさんはどこにお住まいでしょう?都市部ならいくつかウサギを得意
とする獣医さんがおられると思います。
この際何箇所か回って、獣医さんたちの所見を集めても良いかと思います。
ウサギの獣医さん探しのできるサイトを後でリンクしておきますので、
参考になさってください。ただし判断はあくまでも自己責任で。
そして、かかりつけの獣医さんしか見当たらない場合ですが、
その獣医さんが「あまり勧めない」というなら、やめておいた方が良いでしょう。
暗に「この手の経験は少ない」「この手の症例で成功した経験が少ない」
という事かもしれませんから。
手術と言うのは経験がものを言います。すばやいオペは、それだけ
リスクやダメージが少ないのです。反対に、あれこれもたもたとしていては
リスクが高くなります。(獣医さんが見ていらしたらごめんなさい)

そして・・・
ソアホックといっても毛が抜けているだけですか?
自傷行為があると言うことは、感染症も起こしているのですか?
だとしたら、心痛めている飼い主さんに鞭打つことになりますが、
今までの飼い方自体に問題があったと言わざるを得ません。
なぜ苦悶している飼い主さんにこんなことを言うのかと言いますと、
これから先どんな道を選ぶにしても、今までの飼い方の根本から
見直さなくては、対応しつづけることは出来ないと思うからです。
一番大事なことは、ウサギとはどういう動物かを理解しないままに
飼っていらっしゃったのではないかと思うのです。
そのこと自体は、世の中のほとんどのウサギ飼いさんがそうであると
思っていますので、取り立ててともさんがひどい飼いかたをしていた
というつもりはありません。
それに、あまりにも安易にショップは勧めますから。
ただ飼ってみて分かるのは、ウサギは大変手のかかるペットだと
言うこと。ただ飼うのではなく、健康にその子なりの寿命まで
飼おうと思ったら、飼い主も勉強しなくてはなりませんし、
定期的に獣医さんに診て頂く必要があります。
犬猫に比べれば、もっと手もかかるしお金もかかるペットだと
言わざるを得なくなっています。
また、ソアホックは飼いかたひとつで罹患率が違います。
つまりはじめからソアホックを知っていれば、そうならない工夫を
して、チェックも怠らなかったはずなのです。
そういう意味で、ウサギのことをもっと知りましょうと言いたいのです。
ここに来られたのも、何かのご縁。
直接的には何もしてあげられませんが、一緒に考えることは出来ます。
がんばりましょうよ。
神様があなた達ご夫婦に託した小さな命です。
あなた達ご夫婦ならこの子を見る事が出来ると思ったのです。
どんな道を選んだとしても、6歳まで健康に飼ってこられた
ともさんたちを、私は応援します。
とりあえず、骨折については獣医さんのご意見を集めるとして、
ソアホックを改善することでウサギさんを楽にしてあげることは
出来るかもしれません。
現在ソアホックはどの程度の状態ですか?
どのような処置をしていらっしゃいますか?
現在はどのような飼い方をされていますか?
ゲージの床は網目ですか?すのこですか?牧草ですか?
トイレは自分で出来ますか?
よろしければ教えてくださいね。

ウサギの病院探しに役立つサイト
http://usaginet.fc2web.com/beginner.htm#1
http://homepage2.nifty.com/usausa/

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。