獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-202101-218

Re:うっ滞について
投稿日 2019年11月15日(金)11時17分 投稿者 チーママ

恒常的なうっ滞は、本当にご心痛ですね。
シニアと言うことですが、ウサギさんは何歳でしょうか。飼い主さんによって、6歳でもシニアと言うこともありますし、9歳でシニアと言うこともありますので。6歳と9・10歳とでは当然暮らし向きも違ってきますし、10歳越えだと体の老化と言うこともあります。
その都度通院なさっているようですが、歯科チェックはしておられますか? 
うっ滞と言っても、食べたくとも食べられないのと、胃腸の不調で食べないとのでは、当然対処も違ってきます。
一般的に歯科トラブルの時は、よだれで口や手が汚れる、目やにが出る等が言われますが、それ以外にも「口をくちゃくちゃしている。食べる時左右均等に食べるのではなく、どうも片側だけで食べている。食べたいのに途中でやめてしまう。野菜や牧草など細かくすると食べる」などもあります。 ペレットをふやかすと食べるという時も、歯科トラブルが考えられます。 
一件異常がないようでいて、実は歯根に炎症があったり、見えにくい部分に口内炎等のトラブルがあったりします。このあたりはかなり経験豊富な獣医さんでなくては見つからないこともあるので、なんとも歯がゆいところですが。 歯根の炎症などなら、消炎剤や鎮痛剤・抗生物質等で効果がみられることもあります。もしも効果があるなら、重点的にそのあたりを診察するという手順もあります。

一方で消化器官トラブルの時は、箱すわりでじっとしている。歯をぎりぎり言わせている。隅っこや冷えたところに行きたがる。どこかにこもる。体を伸ばしてはいるが、たびたび姿勢を変える。なども、私はチェックポイントにしています。
いずれも通常の消化器官の動きがないので、フンがいびつになったり小さくなったり、柔らかくなったりしますね。

さて、長年私がしていることと言えば、まずは温める。これはフンが小さくとも出ているうちです。全くでなくなったら、消化器官の閉塞も考えられますので、温めて消化器官が動き出すのもかえっていけません。
まず直接温めるのは、背骨の腰のあたりの部分です。このあたりの背骨の両側に、消化器官のツボがあるので、わが家ではレンジでチンするタイプの肩こり用のホッカホカがあるので、それでじんわり温めて、ツボをマッサージします。プロはツボ押ししますが、素人はマッサージ感覚で良いです。
次に遠赤外線ヒーター(普通の暖房器具)を使います。これだと当たった部分がじんわりと中から温まるので、とても便利です。 
わが家は初代たちから家中ご自由ウサギですが、普段寝る部屋にはホットカーペットを使用しています。比較的冷えにくいマンション暮らしですが、真夏の7・8月以外はほとんどつけっぱなしにして、室温変化対処です。温度は最低温度くらいです。冬は遠赤外線ヒーターつけっぱなしなので、ほぼこれで底冷え防止には十分です。
皆さんはケージ飼いでしょうが、本音を言えばホットカーペットの上に置いて頂きたいくらいです。部屋の底冷えから守ることが出来ますので。これでケージにカバーをかけると、最低の温度は一定に保てると思うのですが、電気代を考えるとなかなかお勧めできません。
実際動物用のヒーター各種が出ていますが、あれだとさほど効率が良くないのではないかと思っています。ヒーターだけが暖かい。その上で寝ない限り暖かさがとれないのでは、高齢になるほど不十分じゃないかなぁと思っています。
年を取るほど、人間同様体温調節が出来なくなりますので、このあたりの対策は何か考えていただけると嬉しいです。

食べなくなった時は、まずはペレットをふやかして与えてみるのも一方法です。
通常食べているペレットでよろしいですから、これをお湯でふやかします。食欲のない時でも、ほんのり暖かいふやかしペレットを食べることがあります。冷たいのはお腹を冷やしますので、注意してください。その都度作るのは大変ですが、たべてなんぼですから、無駄は承知で作ります(^^;; 
ふやかしだけのが好きな子、ふやかしてラクトバイトを混ぜたのが好きな子、様々です。またお湯でふやかしたのより、うちの子たちはいろはすリンゴ味など少し香りがついた飲料水でふやかしたのが好評でした。 本当はそうしたものはいけないと言われますが、食べないより食べた方が良いですからね。アクアコールなど動物用の物でもいいと思います。

いよいよ食べない時、強制給餌となりますね。これでも食べないよりマシ。
以前は強制給餌用飼料を使っていましたが、今は普段のペレットをふやかしてすりつぶしたものを使っています。長男はこれにバナナのすりつぶしブレンドが好きでした。
高齢あるいは重篤な疾患で強制給餌になって、何しろカロリーを摂らせたい時は、チモシー主体以外のペレット>強制給餌用飼料>チモシー主体ペレットでした。 チモシー主体以外のペレットとして、わが家ではパルone(フルーツ味)・プチラビット(キャロット味)を使っています。 チモシー主体のペレットは、繊維や粒があってシリンジ(注射筒)を通らないものがあるので、一度指でつぶしてみて、確かめてくださいね。

とかく年を取るほど運動量と基礎代謝量が減るので、低カロリー食を薦められますが、10歳前後以降は少量でもカロリーがとれる高カロリーの物を心がけていました。これは人間でも同じですね。年を取るほど量が食べられなくなるし、脂っこいものやがっつりしたものは食べたくなくなります。 でもお元気な高齢者ほど、お肉や魚などのタンパクをしっかりとっています。まぁ雑食の人間と草食のウサギとでは違うでしょうが、それでもイメージは同じだと思いますよ。効率よく必要なものを摂るのは、大事なことです。

必要量が補えると、体温維持も楽になります。もしも高齢ゆえの消化器官の低下なら、そうしたことを心掛ける必要もあると思っています。
基礎疾患(食滞の大元の原因)が何であるか、獣医さんとしっかりお話ししてくださいね。

ちなみに12歳で卒業した長男は、最後の一年ほど常に腸が不調でした。ゼリー状のものが出るのです。ゼリー状のものは、大腸壁が炎症を起こした時に分泌されるものです。これはもう老化ゆえのことで、仕方がないかなと話していました。
夏でも暖かいふやかしペレットが常食。冷めると「あったかくない!」と食べてくれません(笑) これに野菜(時にみじん切り)にバナナが加わります。バナナの食べ具合が、体調のバロメーターでした。
食が低下したら、すぐさま投薬。これは先生と相談して、常備薬として頂いていました。
ウサギの食欲低下は、初期対処が重要。様子を見て腸を動かす薬や、時としてステロイドを投与しました。ステロイド1回用いても上向かない時は、診察です。こうなると脱水症状が出ますので、薬を入れた補液(病院によっては点滴と言います)をします。もちろん歯科チェックもします。
脱水症状が起きるとますます食欲がなくなりますから、このあたりの見極めは重要です。
その都度病院へ行かれているようですから、この点は大丈夫だと思いますが、3日位食欲が落ちても脱水になることはありますから、注意してくださいね。
脱水症状は、生き物にとって怖いものです。発熱・食欲低下以外にも、腎臓や肝臓をやられて抵抗力も落ちますから、早めの対処が必要です。
それでも、常に家中を動いていましたので、運動量は普通の飼い方のウサギより多かったと思います。体を動かすことによって胃腸も動きますので、元気な時はなるべく出してあげてくださいね。

シニアウサギさんの大切なことは、保温・食べられるものを与える・診察です。
このあたりをポイントに、その子に合った生活を工夫してみてくださいね。
余談ですが・・・各種サプリメントが出ていますが、アガリスクやプロポリスの効果は、いまひとつわかりませんでした。でも最近うさぎのチカラと言うサプリは好評のようですよ。
サプリは食べる子食べない子がいますが、ダメもとで試してみても良いかもしれません。 年齢によって人間同様食べるものや生活環境を工夫する必要があります。
一般的常識にとらわれることなく、飼い主さんの出来る範囲で、その子に合った生活を探して見てくださいね。

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