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エルヴィス      


2022年 アメリカ (ELVIS)
伝記・音楽    

<監督>バズ・ラーマン
<キャスト>オースティン・バトラー, トム・ハンクス, オリヴィア・デヨング, リチャード・ロクスバーグ, デヴィッド・ウェンハム, コディ・スミット=マクフィー

<ストーリー>
貧しい家庭に生まれたエルヴィス(オースティン・バトラー)は、音楽の才能を認められ、マネージャーのトム・パーカー大佐(トム・ハンクス)と共に歩み、世界的な大スターとなってゆく・・・。

<感想>
エルヴィス・プレスリーの名前は、彼が亡くなって46年経つ今でも知っている人は多いのではないでしょうか。それほど有名で、偉大なシンガーでした。

映画は、彼の子供時代から死に至る時までが描かれています。

歌手になってからの彼にとって大きな存在だったのは、彼のマネージャーであり、彼を見いだしたトム・パーカー大佐だったそうです。彼のことは、全く知らなかったので、エルヴィスの活躍の影には、こんなことがあったのかと思いながら見ていました。
そんなわけで、映画は、エルヴィスのスター人生の足跡というよりも、むしろエルヴィスとパーカー大佐との深い繋がりを描いていました。

圧倒的だったのは、エルヴィスの歌唱とそのステージスタイル。
あぁ、この衣装知ってる!この歌聴いたことがある!!と、ワクワクしました。
若い頃から晩年まで、疲れを知らず、歌い続けた彼は、本当に天才だったのでしょう。

しかし、他の多くの才能あるスターと同じように、彼の晩年も悩み、悲しみ、辛いことの多いものだったようです。
どうして、才能と人生の幸せとは、相容れないのでしょうか。そのことが、悲しみを深めます。
死ぬ数週間前のステージは、もう立てなかったにもかかわらず、その歌声は、素晴らしいです。
彼は、やはり天才だったのでしょう。
本当ならば、もっと素晴らしい人生も送れていたかも知れないのに、彼のために本当に、残念です。

エルヴィスを演じたのは、オースティン・バトラー。
エルヴィスのことをうろ覚えの私には、エルビスそのものに見えました。
そして、その歌唱は、バトラー自身が、1年のボイストレーニングを経た上で、吹き替えなしで歌ったと言うことで、素晴らしく、パフォーマンスもすごい!!
アカデミー主演男優賞を獲って欲しかったな。
オースティン・バトラーが、映画の宣伝のために来日した時、「エルヴィスの夢が叶った」と言ったそうです。
本当にエルヴィス、かわいそうな人だったのだなぁと、胸が苦しくなりました。

私のように、エルヴィスがどんな人で、どんな曲を歌っていたのかをあまりよく知らない人でも十分楽しめる作品でした。
そんな人も、映画の中で流れる楽曲を聴けばきっと聞いたことのある曲が、たくさんあると思います。(2023,03,12)



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