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王は踊る      


2000年 ベルギー・フランス・ドイツ 歴史・音楽

<監督>ジェラール・コルビオ
<キャスト>ブノワ・マジメル , ボリス・テラル , チェッキー・カリョ

<ストーリー>
フランス。ルイ14世(ブノワ・マジメル)は、5歳で国王となるが、幼かったために、母親アンヌが摂政となり、政治を動かしていた。23歳の時に、母親の反対を押し切って実権を握ったルイは、バレエにも魅せられ、幼い頃から舞台に立っていた。そんなルイのお気に入りの宮廷音楽家は、イタリア人のジャン=バティスト・リュリ(ボリス・テラル)だった。彼は、光り輝く太陽王、ルイに多くの曲を捧げるが・・・。

<感想>
なかなか見応えのある宮廷劇でした。やはり、ルイ王の話は、フランス語で見ると、さらに映画の世界に入り込めます(^^)。

ルイ14世というと、レオの「仮面の男」のルイですが、彼と、バレエとの関係はこの映画で見て初めて知りました。彼は、バレエで、太陽神を演じたので、太陽王と呼ばれたそうです。それを再現したコスチュームが、映画の中にも出てきますが、金ピカピカで、それはそれは美しいものでした。そして、そのルイを演じたのが、ブノワ・マジメルです。美しい〜〜(^^)。美しさの中に、聡明さと、国を治めるための冷徹さが感じ取れて、惚れ惚れいたしました(^^)。

ストーリーは、ルイと、母后アンヌとの確執、そして、ジャン=バティスト・リュリの宮廷音楽家としての活躍と、王への愛が描かれています。

ルイと母との確執ですが、親子といえども、一国を掌握する力を手放しがたいというのは、悲しいことですが、本人たちだけではなく、周囲の思惑も絡んで、複雑になってしまうのでしょう。その点、ルイ14世は、バレエばかりにうつつを抜かしていたわけでなく、実権を握った後は、立派に国を治めたのですから、すばらしい王だったのですね〜。

一方、後年は不遇な時を送ったらしいリュリですが、王への愛は変わらず、そして、王を独占するために、長年の友、モリエールへの冷たい仕打ちが壮絶でした。
この頃の医学はまだまだ原始的で、今では信じられないようなことで、人は死んでいったのですね〜。(2008,01,31)



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