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| 永遠の0      |  | 
 2013年 日本
 戦争
  
 <監督>山崎貴
 <キャスト>岡田准一 ,   三浦春馬 ,   井上真央 ,   濱田岳 ,   新井浩文 ,   染谷将太 ,   吹石一恵 ,  三浦貴大	,  橋爪功
 
 <ストーリー>
 司法試験浪人中の佐伯健太郎(三浦春馬)は、祖父(夏八木勲)と、血のつながりがないことを知り、本当の祖父・宮部久蔵(岡田准一)のことを調べ始める。しかし、特攻隊員だった祖父の評判は、芳しくなく、調べることに挫折しかけるが・・・。
 
 <感想>
 それでも私は、彼に帰ってきて欲しかった・・・(T_T)。
 あれほどまでに、生への執着を持っていた彼が、とうとう、力尽きてしまったのは、あまりにも悲惨な戦争に、疲れ果ててしまったからなのでしょう。
 これから日本を支えていかなければならないような、若い命を、むざむざと、しかも、あんなに命中率の悪い攻撃で、次々と失い続けた日本が、戦争に勝てるはずなんてないのです。
 もう二度とあのような愚行に走らないように、私たちもしっかり国の動きを見ていないと駄目ですね。
 
 本来、自分の命を守るのは、人として当然のこと。
 それなのに、あの時代は、彼のように、いかに死なずにいられるかという行動を取ると、”卑怯者”のレッテルを貼られてしまうわけで、余程の意志の強さと、家族への愛がなければ、出来なかったのです。なんて悲しいことなのでしょう。
 
 ストーリーは、祖父の過去を調べながら、彼の人生を探ってゆく、ミステリーのような構成になっていて、自然に映画の中に入り込めました。
 ラストに一気に泣かせるのではなく、まるで波状攻撃のように、何回にも分けて、涙を誘われました。
 
 そして、すばらしいのは、ハリウッド映画にも、引けを取らない、迫力のある、美しい映像!
 日本の映画も、ここまで来たか!と驚きました。
 零戦の中で、ヘルメット・・・戦闘帽??・・・をかぶっていても、一人一人の人物を把握出来たのもうれしかった〜(笑)。
 
 主演の岡田准一が、好演です。宮部久蔵の、強さと優しさを体現して、宮部とはこんな人だったんだろうなと思える演技でした。
 妻役の井上真央も、可憐なだけではなく、強さも感じさせ、切なく、美しかった。
 脇役も、個性豊かでよかったです。
 
 戦争映画は、あまり好きではないので、公開後しばらくしてから、平日昼間に見に行ったのに、なんと満席でした。これは、大ヒットだわ。
 観客の年齢層が、相当高かったので、こんな息の長いヒットになったのでしょうね。もしかすると、リアルに戦争体験者の方も、見に来られていたのかもしれません。
 ちなみに、私の隣のご老人二人連れ(男性)は、映画中、何度も、涙をぬぐわれていたようでした。(2014,01,16)
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