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嫌われ松子の一生      


2006年 コメディー・ロマンス    

<監督>中島哲也
<キャスト>中谷美紀 , 瑛太 , 伊勢谷友介 , 市川実日子 , 柄本明 , 柴咲コウ , 谷原章介 , 宮藤官九郎 , 武田真治 , 山本浩司 , 土屋アンナ , 香川照之 , ゴリ , 荒川良々 , 劇団ひとり , カンニング竹山

<ストーリー>
昭和22年に生まれた川尻松子は、模範的な少女として、成長し、父の願い通り中学の教師になる。しかし、勤め先の中学で盗難事件が発生し、それが原因で、逃げるように故郷から去った松子は、その後、坂道を転げ落ちるような転落人生をたどるのだった・・・。

<感想>
原作を読んだときは、題名と内容とのギャップに少々戸惑ったのですが、映画を見たら、今度は、原作とのテイストの違いに、またまた戸惑いました(^^;。特に、あの中谷美紀のひょっとこ顔!!ちょっと引きましたーーー(^^;。
ただ、原作と映画の違いは中途半端な違いではなく、映画の方は、徹底的に、中島監督の味付けになっていたので、とても面白い映画に出来上がっています。内容の薄い「デイジー」を見た後だったので、とっても満足いたしました(^^)。

最初に起きる学校でのトラブル。これでドツボにはまってしまった彼女。とりあえず、帳尻を合わせようとした彼女の、対応のまずさは簡単に責められますが、それも八方丸く収めようと、努力した結果なので、可哀相といえば、可哀相でした(T_T)。
その後の転落の人生においても、彼女は、努力を惜しみません。そのところが、けなげでしたねーー。

この映画では、監督と、主演の中谷美紀の確執が話題になっていました。どんなことがあったのかは知りませんが、私は、中谷美紀は、とても実力のある、上手い女優さんで、大好きです。
でも、この映画を見ると、それ以上に、監督が、完璧主義者だったのだと思いました。
全てのシーンが、そのまま絵になるような完璧さ。
たとえば、中谷が、エプロンをつけて、歌い踊るシーンなども、完璧な頭のかしげ方や、足の上げ方の角度。もう、これは見事でした。
それは、監督が、どのシーンでも、少しも妥協を許さない絵作りをした結果なのでしょうね〜。

それと共に、たくさんのゲスト出演も、楽しめました。アラ、こんな所に、こんな人が!という感じで、ラストの、エンドロールで、名前を確かめるのも、楽しかったです。

また、繰り返しかかる歌も、印象的で、見てから1週間近く経ちますが、まだ、あの歌が頭から離れませんーーー(^^;。(2006,05,29)



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