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| ソロモンの偽証 前篇・事件 後篇・裁判      |  | 
 2015年 日本
 
   
 <監督>成島出
 <キャスト>藤野涼子	,  板垣瑞生	,  佐々木蔵之介	,  夏川結衣	,  永作博美	,  黒木華	,  塚地武雅	,  市川実和子	,  余貴美子	,  小日向文世	,  尾野真千子,  津川雅彦	,  松重豊
 
 <ストーリー>
 クリスマスの朝、校庭で見つかった柏木卓也(望月歩)の死は、自殺とされたが、ある日、彼の死は殺人だと書かれた告発文が、校長(小日向文世)やクラス委員の藤野涼子(藤野涼子)に届けられる・・・。
 
 <感想>
 昨年、原作を一気読みしてから、是非見たかった作品です。
 
 中学校で起こったある生徒の死。
 その死を巡って、様々な憶測が広がり、また、新たな事件も起きたことで、動揺する生徒達。
 その生徒たちの気持ちを置き去りにしたまま、収束させようとする大人に、不信を抱く生徒は、自分たちで、真実を明らかにしようとする・・・。
 
 原作は、文庫本で6冊という大作でしたが、原作者、宮部みゆきさんの読みやすい文章と、真相は、いったい何だったのかという好奇心に助けられて、普段は遅読の私でも、あっという間の一気読みでした。
 映画の方は、濃い内容を分かりやすくコンパクトにまとめ上げていて、よかったと思います。
 
 中学生役のキャストは、主役の藤野亮子をはじめとして、新人を多く起用し、とても新鮮で、なおかつ、それぞれの役柄にぴったりで、しかも力演でした。
 特によかったのは、主役の藤野涼子を演じた藤野涼子さん。
 しっかり者のクラス委員長を好演です。
 その他の主要メンバーも、違和感なく、キャスティングが光っていました。
 そして、彼らをサポートする脇役の大人達も、ベテランを贅沢に起用していて、見応えたっぷりでした。
 
 原作では、多少長く感じてしまった裁判シーンも、映画では、要所を短くまとめて、見やすくなっていました。
 ただ、コンパクトになった分、いいキャラだった人が映画では出てこなかったり、省略されてしまった箇所も多々あるので、映画を気に入った方は、是非原作も読まれることをお薦めします。(2016,06,01)
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