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ブラッド・ダイヤモンド      


2006年 アメリカ アドベンチャー・スリラー   

<監督>エドワード・ズウィック
<キャスト>レオナルド・ディカプリオ , ジェニファー・コネリー , ジャイモン・フンスー , アーノルド・ヴォスルー , マイケル・シーン

<ストーリー>
1999年、内戦の続くアフリカ、シエラレオネ。家族と幸せに暮らしていたソロモン(ジャイモン・フンスー)だが、ある日、反政府軍RUFが村を襲撃、ソロモンは家族と引きさかれて、ダイヤモンドの採掘場で働かされる。ある日、彼は、そこで、大きなピンク・ダイヤを見つけて、思わず、地中に埋めるのだった。そんな彼に、ダイヤの密輸を請け負うダニー(レオナルド・ディカプリオ)が近づく・・・。

<感想>
美しい輝きを放ち、女性たちが目の色を変えるダイヤモンド。その中に、紛争ダイヤモンドが紛れているかもしれません。
この「紛争ダイヤ」という言葉は、今回初めて知りました。
ダイヤが生み出す資金によって紛争は長引き、それによって、巻き込まれた人々は、家族と離散し、過酷な労働を強いられ、また、命を落とすのです。それらは、全て、ダイヤをほしがる豊かな国の豊かな人々のため。
ダイヤが生み出す金の力は、富める者をより富ませ、権力者を増長させ、また、そこに群がる人々を狂気に走らせるばかりです。

タブーとされていた、ダイヤにまつわる社会派映画ですが、意外と分かりやすく、下調べをしなくても、十分映画についていけました。
紛争による残虐シーンも、多いのですが、このような現実があるということをしっかりと見据えて、映画を見たいものです。

先日見た、「イノセント・ボイス 12歳の戦場」は、舞台は、中米のエルサルバドルでしたが、同じように、政府軍と、反政府軍が戦う中で、少年のうちから兵士に仕立て上げる話でした。どこの紛争地域でも、同じように、子供の洗脳が行われるのが、痛々しいです。

主演は、レオナルド・ディカプリオ。彼はこの演技で、オスカーにノミネートされました。それもうなずける、力強い演技。
今までの彼の演技とは、ちょっと違う、ワイルドなダニーを好演しています。
レオって、ワイルドな感じが、こんなによく似合うとは、思いませんでした。
長年ファンをしてきて良かったと思える今回のレオ。あまりに素敵すぎて、重い現実を描いた映画にもかかわらず、うっとりとしてしまうこともしばしばでした(^^)。
英語圏の人間ではない私には、分かりませんでしたが、彼のアフリカ訛りの英語もとても評判がいいようです。
この映画によって、アクション俳優の道も開けた?という評価も耳にしましたが、まあ、それはそれとして、これからも、いろいろな役を演じて、私を驚かして欲しいです〜〜(^^)。

助演でオスカーにノミネートされたジャイモン・フンスーも、ひたすら家族を求めて、困難な道を進むソロモンを好演しています。家族を守るために見せる必死の形相は、怖ろしいほど真に迫っていました。(2007,04,06)



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