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母と暮せば      


2015年 日本 
戦争・ファンタジー   

<監督>山田洋次
<キャスト>吉永小百合, 二宮和也, 黒木華, 浅野忠信, 橋爪功

<ストーリー>
1948年。助産婦の伸子(吉永小百合)は、戦争で家族を失い、一人で暮らしていたが、彼女の元には、長崎の原爆の犠牲になった次男の浩二(二宮和也)の婚約者だった町子(黒木華)が、足繁く通ってきていた・・・。

<感想>
戦後すぐの話で、亡くなった息子が母親の元に現れる・・・と、内容を聞いただけで、見ていて辛くなるのが分かっていたので、なかなか見る気持ちになれませんでした。
案の定、タオルを握りしめての鑑賞となりました(T_T)。

「父と暮らせば」の井上ひさしさんが構想していた物語を、山田洋次監督が映画化したそうです。

戦争で家族を失った女性の元に、原爆で亡くなった次男が現れるという内容です。
大勢の一般市民が、犠牲になった原爆。
その何万という人たちの一人一人に家族がいて、それぞれの人生があり、それが瞬時に失われたということに、改めて愕然とします。
この作品は、その中の一つの物語として描かれています。

映画の中で、母と子は、色々なことを穏やかに話し、笑いあいます。
でも、その中には、静かな悲しみが込められていて、涙なくしては見ることは出来ませんでした(T_T)。
ただ、ちょっと気になったのは、言葉数の多さです。
死んだはずの息子への思いを、たくさんの言葉で紡いでいるのでしょうが、もっと余韻が欲しかったかなと思いました。

浅野忠信が、「父と暮らせば」に引き続き、本作にも出演していました。(2020,05,24)



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